2023/07/31

2023年グライダーヨーロッパ選手権大会(Leszno) Official training Day2,3

 July.27 Thu / Official training Day2

今日は晴れました。朝は機体の写真撮影をしました。

日本国旗とTEAM MARUステッカーを貼っています。

翼端から翼端まで18mあります

発航開始は早めの11:45から。タスクは3時間のAATです。

出発!

曳航機の着陸。すぐに次のグライダーを曳航しにいきます。



スタート時は日射も強く良い条件だったのですが後半は雲が多くなり渋めの条件となりやや苦戦しましたが、無事ゴールできました。



そして今日は時間に余裕があったので撤収の様子を撮影してみました。
機体を拭いて、カバー(ターポリン)をかけて係留します。今日はエンジンにオイルもいれました。


July.28 Fri / Official Training day canceled

朝から雨です。昼には上がる予報ですがNo taskとなりました。

北側のランウェイエンドに羊の群れが。近づいたら一斉に後退りされた。

天気の悪い日は燕が低空飛行してます。

今日はアンテナを建てることになり、まずはいつものOBI(DIYショップ)へ。

ネジからバスタブまで、家造りやものづくりに関わる材料、部品があります。遠征の度に各地にあるこの店に一度は出向きます。どの店も配置がだいたい同じなので最近は店内でも迷いません。


OBIで支柱となる鉄パイプを購入。昨年の経験と知見を活かして選定。

ディスコーンアンテナを組立。老眼には組立が厳しい...

ディスコーンアンテナと支柱のパイプにセット。

近くにいたデンマークチームが手伝ってくれました。みなさん、本当に親切。

今年は全長4.5mです。

今年もロングアンテナ建てました!これで上空のグライダーに情報提供できます。
練習期間での準備はこれで完了です。

夜はTeam captain meetingとSafety briefing に参加しました。今回はスモールチームでの参加のため、Maruは選手もチームキャプテンも兼ねています。

明日は開会式です。

(文・写真 赤石)


2023年グライダーヨーロッパ選手権大会(Leszno) Official training Day1

 July.26 Wed / Official training Day1

日本は酷暑とのことですが、今日のレシュノは朝は雨で13度と肌寒いくらいでした。
フライトは午後からになりそうだったので、カフェテリアで暖かい食事をとりました。

ダンプリング(ゆで餃子。餡は芋でした。)とトマトスープ

その後雨はあがり、昼過ぎからフライト開始となりました。





出発!

本日は300キロほど飛びました。
無事ランディング

暑さで草が枯れてしまっていた飛行場でしたが、雨が降り、草花が復活してきました。
この飛行場で2014年に撮影された写真がこちら。この写真をイメージして撮影してみました。(レベルの違いはご容赦ください)
2014年世界選手権@Leszno 撮影:Dai Kawamura

【バグワイパーが動かない!】
本日のフライトで「バグワイパー」が動かないことが判明しました。

翼の付け根にあるのがバグワイパー。翼の前面を移動して虫を落とします。


バグワイパーとは上空で翼についてしまった虫(バグ)を落とすためのツールです。バグがついたままですと滑空性能が下がってしまうため、まめに上空でバグ落としをしています。
大事なツールですので修理をしなくてはなりません。日本で飛んでいるグライダーにはつけていないツールのため、修理知識は多くありません。「さてどこをどうやって直せばいいのか?」とWhatsApp(日本でのLINEみたいなツール)で参加者にヘルプをお願いしてみたところ、即レスのリプが!

滞在しているアパートの隣の部屋のオランダの選手がまずは駆けつけてくれました。

次にイギリスチームが。次々とヘルプに来てくれます。
いつも思うことですが、みなさん本当に親切です。ヨーロッパ選手権のような大きな大会でも各国助け合うところはサポートしあっています。「Glider family」なんですね。

あれこれ試行錯誤していくうちに、おそらくソフトウエアの問題の可能性が高いので、リプログラムしてみた方が良いとのアドバイスをいただきました。マニュアルをちゃんと読んでいなかったのですが、翼の長さ(15m or 18m)に応じてプログラムすることが出来るようになっています。スイッチを定められたシーケンスで押すことでバグワイパーのケーブルの伸びる長さをプログラムできるのです。マニュアルに従ってリプログラムしてみたところ無事に直りました!よかったー。これで明日から心置きなく飛ぶことが出来ます。本当にありがとうございました!(バグワイパーのトラブルの経験が少ないと、ハードとソフトの切り分けまでわかりませんでした。。日常のITの仕事もこれに近いことをしているので、、、)
ps. 後日多くの人から「バグワイパー直ったのか?」と声をかけていただきました。

バグワーパーは上空でこのように動きます。


作業終了後に虹が出ました。明日も飛べますよう。

(文・写真 赤石)

2023EGC 観戦方法(オンライントラッキング)

 〜2023EGCオンラインでの観戦の方法〜

オンライントラッキングで観戦できます。日本とポーランドの時差は7時間です。
1.glider and seek を立ち上げる https://glideandseek.com/
2.画面左上にあるアイコンの上から4つめをクリック


3.SoarScore.comをクリック


4.21st FAI European Gliding Championships 下にある「18m Day● Task● - Race」をクリック (●は日ごとに変わります)




本日のタスクとフライトしているグライダーのコンテスト・ナンバーが表示されます。




5.「AX」を探してクリック → AX(MARU)の情報が表示されます。


6.画面のこのマークをクリックすると、下にAltitude(高度)のデータが表示されます。


★レース観戦のポイント(応援ポイント)★

<観戦のポイント>
「決まったポイントをクリアして1番短い時間で帰ってくると勝ち!」つまり、1レースの平均速度が速ければ速いほど上位になります。

1.スタート時

スタートは一斉スタートではなく、自分でスタートするタイミングを決めます。

全部のグライダーが離陸してから30分たつとスタートゲートがオープンします。各選手は気象条件を判断し、ライバルの動向を観察しながらスタートタイミングを決めます。

スタート前。ガグルを組んでスタートタイミングを伺っています。


<駆け引きポイント>

上位の選手をマークする選手は多くいます。そんなフォロワーを振り切るため、「フェイクスタート」を仕掛ける選手もいます。いったんスタートするとみせかけて、フォロワーたちスタートゲートをくぐらせた後、自分はスタート地点にまた戻り再スタートする戦略です。


2.レース中

まずは応援する選手のフライトをチェック。

この中で注目する情報はまずは2つ。速度と高度です。



応援する選手のコンテストNoが記載されたアイコンは大きく2つの動きをします。

・グルグル回っているとき
 フライトのエネルギー源である「高度」を獲得するために上昇気流をつかまえて上昇中。Altitude の数字(高度)があがります。Varioの数字が+の時は上昇中です。「いいぞ!」と思ってください。


・直線で進んでいるとき

→獲得した高度を使ってかっ飛ばしてます。Speedをみてください。現在時速何キロで飛んでいるか、がわかります。「行けー!」と思ってください。



3.こんな時は...

・数機一緒にグルグルまわっている。

他の選手と共に上昇中です。下に出てくるAltitude の数字(高度)がグイグイ上がってきたら「いいぞいいぞ!」と思ってください。

・他のグライダーが直線で飛んでるのにAXがグルグルしている。
 他の選手に追いつくため、高度を獲得してます。「もう一踏ん張り!」と思ってください。

・グルグルしているのに、Altitudeの数字が500m以下のまま。
→高度がなかなか獲得できず、とってもツライ状況です。「ここで粘って!」と思ってください。


注意点

・競技に参加している機体の内一部トラッキングから見えない機体がいます(戦略的に地上から見えないようにするため。)

クルーやチームメンバーも地上から支援をしています。

みなさまの応援、声援、よろしくお願い致します!

2023/07/29

2023年グライダーヨーロッパ選手権大会(Leszno) 機体の組み立てと準備

 July.25 Tue

まずはグライダーの組立から。ハウストレーラーからグライダーを出して組立ます。

ハウストレーラーをあけます


胴体を出します


両翼はこのように収まっています。
屋根側にあるのは主翼の翼端側、トレーラー下部の両サイドにあるのが
主翼の翼根側です。

翼はかなり重いため、近くにいたポーランドチームに手伝っていただきました。

続いて翼端と水平尾翼をつけて、組立完了!

グライダーを組立した後は、動作確認やコックピット内のセットアップを行います。仕上げに日本国旗ステッカーとTEAM MARUステッカーを貼ったら完成です。
移動用のドーリーを翼につけて、次の場所に移動します。


機体の動作確認も併せて行います。

主輪の上げ下ろしチェック。上空では空気抵抗になるため、グライダー内に主輪を格納して飛びます(ギアアップ)。着陸前に下ろします(ギアダウン)。


JS3のラダー位置調整は電動式です。

エアブレーキの動作確認。着陸の際に高度を下げるために使います。



水バラストを積んだのち、総重量の計測を行います。総重量が重いほど高速性能がよくなるため、パイロットの体重も計測。規定の範囲内であることが確認されます。

グライダーを計測場所へ

前輪と後輪の下に重量計測器があります。

パイロットも体重測定


計測が終わり、駐機場に移動です。

曳航機も飛んできました

ピラトが並んでいました。

本日の準備はこれにて終了。明日からの練習フライトで本番に向けた調整を行っていきます。


(文・写真 赤石)

2023年グライダーヨーロッパ選手権大会(Leszno) 陸送編

July.23 Sun

前回の世界選手権を共に戦った「AX」を借り受けました。
最終目的地のレシュノ(ポーランド)まで約900キロ、1泊2日の陸送です。今日はチェコまで移動予定です。いざ出発!
天気のよい日曜の飛行場。みなさん、いそいそとフライト準備しています。

ランウェイは長さ600m。とうもろこし畑の中にある小さな飛行場。近隣の山でリッジソアリングできます。
今回もJS3で参戦です。引き渡しのチェック、契約も無事完了。

グライダーが入ったハウストレーラーを牽引して陸送します。目指すはポーランド!

ウィーンを通過

ドナウ川を渡る

チェコの国境にある街 Mikulov(ミクロフ)が見えてきました。もうすぐチェコです。


無事本日の宿に到着。チェコビールで一息つきます。



July.24 Mon

チェコを出発。ポーランドに向かいます。
ポーランドに入ると、平野が広がります。Flat landであることがよくわかります。

休憩を兼ねて給油

1ズロチは約35円 約250円/L


途中でランチ休憩を
パーキングエリアの食事処に入りました。


賑わってます

半日かけてレシュノに到着。
今回の会場となるこちらの飛行場は2014年世界選手権、Maruは2021年にもレーストレーニングに訪れています。変わらず広い!



スタッフにグライダーの係留場所までバイクで案内してもらいました。

日本国旗が出てました!



今日は駐機したのち、市内の宿泊先に移動。明日からの活動に備えます。

(文・写真 赤石)