2022/08/13

37thグライダー世界選手権大会(Hungary) 撤収作業〜閉会式〜グライダー返却

 Aug.5(Fri)撤収作業

パイロットの無事帰還を迎えたのち、まずはグライダーの撤収作業です。

まずは外装をお掃除した後、水平尾翼から外します
JS3の水平尾翼の結合部 
みなさん、興味津々でした。




両翼も外して主翼内に残った水を抜きます。

ハウストレーラーにグライダーを格納します。こんな感じに分解されます。

ハウストレーラーを閉めて終了!

次は試合中に大活躍だった無線アンテナの撤収へ。

コンテナハウスの上にのぼり、ポールを支えながらロープを外していきます。


無事にグライダーもアンテナも撤収完了!

明日は閉会式後にグライダーを陸送します。



 Aug.6(Sat)閉会式&陸送へ

10:00から閉会式に参加しました。

式の中で各クラスの表彰が行われました。Maruが参加した18mクラスはフランスの Christophe Abadie選手が優勝、2位3位はイタリアのRiccardo Brigliadori選手と Davide Schiavotto選手でした。20mクラス、OPENクラスの表彰も行われ、国旗掲揚(なんと、PC投影してのデジタル国旗掲揚)と優勝国の国歌が流れました。参加者からは入賞者に対して祝福と敬意の拍手が送られました。
18mクラスの表彰式

20mクラスの表彰式

Openクラスの表彰式


次にIGC(International Gliding Commission:国際滑空委員会)の会長が「短く挨拶しますからね!」の前置きからのご挨拶がありました。続いてFAIフラッグを降納、コンテストディレクターの挨拶をもって閉会式は終了しました。コンテストディレクターの挨拶終了後、会場からは大きな拍手が送られコンテストディレクターが思わず涙。急いでサングラスをかける姿にいつまでも拍手が鳴り止みませんでした。この大会を開催、運営してくれたオーガナイザースタッフには本当に感謝しています。ありがとうございました。

閉会式が終わり、各国選手達も帰路につきます。
日本チームもこちらで解散。パイロットとリーダーはグライダー返却のため陸送隊としてオーストリアに向かいます。日本チームキャプテンとメンバーはブダペストから帰国の途につきました。

今回、日本チームキャプテンを務めていただいた日本滑空協会事務局長の佐志田さんは練習日から18日間の滞在でした。期間中は日本チームのキャプテンとして各国とのミーティングや連絡、そして選手はじめ私達メンバーのことを気遣っていただきました。大変心強い存在で、大変お世話になりました。ありがとうございました。

日本チームも解散です


グライダーを格納したハウストレーラーを車に連結し、出発準備完了。


チームメンバーを見送ってすぐ、オーストリアに向けて陸送隊も出発。走行距離は500キロ超!ロングタスク並の距離です。
同じく他国選手達も次々に帰路につきます。帰途に出発するトレーラー集団がありましたので、「ガグルについてスタートだ!」と一緒に飛行場をでようとしたら、飛行場前の道路の車が途切れずなかなか左折できない…
「ガグルとスタートは結構難しいのよー」とパイロット談。なんだか納得です。

車とハウストレーラーを連結

ガグルについていくぞ!


ということで、単独スタート。
高速にはいったところで後ろからきたハウストレーラーに抜かれた!が、今日はレースではないので安全第一。お互い手を振ってそれぞれのペースで帰ります。到着した日は黄色い花をつけていたひまわり畑はすでに茶色になっており、時の流れを感じました。
あ、抜かれた

茶色になったひまわり畑

夜の20時。
3つの事故での大渋滞に巻き込まれ、予定より遅くなりましたが陸送開始から7時間半後にハンガリー→スロベニア→オーストリア約550kmを移動して無事に返却目的地のWeiz-Unterfladnitz Airportに到着しました。
平均時速73..3km/h。飛んだ方が早かったかもしれません。

無事到着

ギリギリ日没前に到着できました。よかったー!


 Aug.7(Sun)グライダーのお掃除

本日はWeiz-Unterfladnitz Airportにてまずはグライダーとトレーラーのお掃除からスタート。
例年なら緑の飛行場なのですが、今年のヨーロッパは異常な暑さで芝が枯れ、砂埃が舞っていたセゲド飛行場。現地では掃除完了は不可能(掃除をしたそばから砂が積もる)。砂埃のない涼しいWeiz滑空場で一緒に戦ってくれたJS3(グライダー)に感謝を込めてお掃除です。
涼しい日陰と砂埃のない空気のもとお掃除開始

格納庫をお借りして掃除をしようと思い、挨拶に伺ったところ、こちらのクラブ員の方々から次々に「すごくいいフライトだったね。おめでとう!」「いい成績だったね。おめでとう!」と声がかかりました。こちらのクラブのみなさん、MARUは今までのグライダーレンタルのために訪れて何度か顔を合わせていたこともあり、顔見知りになった方もいらっしゃったのですが、初めてお会いした方も含めて、毎日大会結果をチェックしてくださっていたようです。驚いたと同時に見て応援してもらえていたことを本当にうれしく思いました。
この日は天気は良いものの気象条件がいまひとつ。
みなさん、ブドウ棚のあるテラスでおしゃべりしながら条件まち


ココロを込めて、拭き拭きします。


こちらの滑空場はハンガーの中にトレーラーごと格納しています。大事にされています。




グライダーのお掃除が終わった後は、ここまで共に走ってくれた車のお掃除へ。大会前に不調となり、一時修理となっていた車にもお礼の気持ちを込めてきれいにお掃除しました。

これにてグライダー返却は終了です。
グライダーオーナーで友人でもあるMartinさん、ありがとうございました!
大会中は毎日のように連絡があり、応援してくれていました。ありがとう!



PCR検査の結果も陰性でした。ルフトハンザ航空から明日の搭乗案内メールも届きました。どうやらストによる欠航は回避されたようです。
明日の午後にグラーツを発ち、フランクフルト経由にて日本に帰国します。

みなさま、応援ありがとうございました!

37thグライダー世界選手権大会(Hungary) Day11-13

Aug.3(Wed)Competition Day11 Task9

Task:Polygon with 4 points 551.7km


本日も快晴です。そして今日もロングタスクが出ました。



昨日の距離と比べると短く感じますが、充分長い距離です。ゴルフでいうとPar5に臨む気持ちです。

今日も昨日と同じ積雲コンディションになる予報なのですが、午後は東の方がスプレッドアウト(積雲潰れて横に広がる状況)になり、上昇気流が弱くなる予報があります。そのため、昨日と同じく早めにスタートして早めに帰ってくる戦略で行きたい、と考えておりました。


本日の出発前、2013年のチーム発足時からやってみたかった企画「教えてMARUさん」の撮影を実施。

グライダーをここで初めて見たYoshieさん(高見クルーの妻)がインタビュアーになり、グライダー内部についてあれこれ質問。その様子をビデオに収めました。グライダーを知らない方必見です。

「教えてMARUさん」グライダーコックピット編 その1 

https://www.youtube.com/watch?v=i3seM3HNiv8


気温は30度越え。日陰の下は涼しいため翼の影の下に入り、暑さを凌ぎつつ発航を待ちます。

後半の高見クルーは大学航空部同期。50代のパイロットとクルー、暑さに負けずに頑張ってます。



11:15曳航開始。MARUも飛び立っていきました。

今日も500キロ越えの長旅です。





本日も順調に旋回点をクリア。


ファイナルグライドに入りました!

集団から後れることなく、無事551.7kmを飛びゴールしました!


★本日の結果★

Daily  19位

https://www.soaringspot.com/en_gb/37th-fai-world-gliding-championships-2022-szeged-2022/results/18m/task-9-on-2022-08-03/daily

Total  31位

https://www.soaringspot.com/en_gb/37th-fai-world-gliding-championships-2022-szeged-2022/results/18m/task-9-on-2022-08-03/total


<パイロットコメント>

本日も積雲好条件予報でした。ただ、午後は雲量が増えてオーバーキャストになり、コンディションが低下する予報が一部ありました。

コンディションの割には短めの550kmタスクでしたが、オーバーキャストに備えてスタートは早めにスタートすることにしていました。

スタート前は少し迷いがあり、ガグルを追いかけて迷走してしまいましたが、気持ちを入れ直して集中して再上昇、ガグルの上に上がり、スタート準備が整ったところでイベントマークを押してスタート準備が整ったところで、ガグルにあわせて良いスタートが出来ました。

スタート後の1stサーマル、3rdサーマルは苦手の早い時間帯の上がりづらいサーマルで少し遅れましたが、その後はキャッチアップできました。3分後スタートで後ろから追い上げてきたベルギーチームに追いつかれた後は引っ張ってもらえて、2分前スタートの一つ前のガグルに追いつくことが出来、その後はそのガグルとフィニッシュ出来ました。



夕ご飯は毎日家で食べています。
待望のチームシェフYoshieさんが後半から登場!日本から様々な調味料なども持ち込み、毎日おいしい夕飯を提供してくれます。美味しさもバリエーションも格段にアップ。
食事は選手やクルーのパワーの源。夕飯はその日のフライトの話や雑談をしながら、ハンガリーのワインとともにゆっくり楽しくいただいています。
チームキャプテンも一緒に夕飯を囲みました

彩り鮮やか。もちろん美味!

大好きなハンガリーワイン

帰宅して美味しい香りがするって幸せですね。ありがとうございます!
明日も飛びます!!

Aug.4(Thu)Competition Day12 Task10

Task:Polygon with 6 points 656.2km

本日も快晴。3日連続のロングタスクとなりました。

一昨日よりは短く、昨日よりは長い距離です。以前なら「え、そんなに長いの?」と驚くような距離ですが、「今日も長いね」ぐらいの反応に。だんだんクルーの距離感覚もおかしくなってます。


本日は昨日に比べるとコンディションは強くないものの、650キロと長くなりました。基本はブルーの空で積雲がポツポツと発生するようです。今日もご安全に!
航空安全のお守り

11:15曳航開始

地上気温もぐんぐんあがり、日射がジリジリと痛く感じます。いってらっしゃい!




地上は無線でスタート前に情報を送り、スタートしてからは無線の届く距離では応援メッセージを発信。

オンライントラッキングを観ながら、応援していました。

同じく、日本にいるチームメンバーもオンライントラッキングを観て応援しておりました。


<オンライントラッキングでの観戦方法>

https://maru-wgc.blogspot.com/2022/07/2022wgc.html


15:30頃、チームキャビンを出て外を眺めると飛行場周りは雲がもくもくです。


コース上もこんな感じなのかな?と思いながら再度オンライン観戦。

この時は高度2000m前後でフライトしていましたので、どんな結果になるのか楽しみにしていました。


★本日の結果★

Daily  25位

https://www.soaringspot.com/en_gb/37th-fai-world-gliding-championships-2022-szeged-2022/results/18m/task-10-on-2022-08-04/daily

Total  32位

https://www.soaringspot.com/en_gb/37th-fai-world-gliding-championships-2022-szeged-2022/results/18m/task-10-on-2022-08-04/total


<パイロットコメント>

本日も離陸時点はブルーで、離陸時点ではコンディションがそこまで良くなかったのですが、地上からの無線サポートでガグルの位置をサポートしていただき、うまくスタート前によいガグルにジョインすることができ、スタートラインで待機して、何機かスタートしたのを見届けたタイミングでチェコチームに続いてスタート、良いスタートをすることが出来ました。

経路では最初は30秒後にスタートしたベルギーチームに引っ張ってもらい、クライムで遅れた後は40秒後スタートのポーランドチームに引っ張ってもらいました。

終盤は7分後スタートのフランスに追いつかれたので、現在総合1位のクリストフ選手を追いかけてみました。午後の遅い時間の上がりやすいサーマルでしたので、クライムではついて行けましたが、グライドはとても追いつけません。他のフランスチームの機体とは同じパスで飛べているのですが、チャンピオン候補は別格のグライドです。。。わかったことはチャンピオン候補クラス(総合10位以内くらい)とはやはりグライドもクライムもついて行けません。総合15位以下の選手ですとクライム、グライドもなんとかついて行けるようです。



明日は最終日です。明日も飛びます!

Aug.5(Fri)Competition Day13 Task11
Task:Polygon with 5points 501.8km



ついに最終日となりました。
本日も快晴。そして500キロのロングタスクです。最終日は撤収作業があるため、比較的短めなことが多いのですが、すでにこの大会では500キロはロングではないのかもしれません。

本日はブルーコンディション(雲が出ない)、サーマルトップ予想も2500m。昨日よりはよくありませんが充分飛べます。本日、スタートタイミングの時間ルールがかわりました。ガグルが多すぎると危険だ、という判断でガグルができにくくなるルールに変更されました。そのため、いつもに比べてガグルと一緒にスタートすることが難しくなったため、うまくタイミングをあわせたい、と考えて離陸しました。

大会最後のフライトです

発航開始を待つ曳航機たち

AXを狙うカメラマンたち

ブルーコンディションの日は上昇気流の目印がないため、ガグルが大きくなる傾向があります。本日もスタート前に20機以上のガグルができました。
なんと。。20機以上のガグルです!


今日はやや苦戦している様子が見えていましたが、地上は撤収作業の準備をしながら、試合を見守りました。
がんばって上げなおし、前に出ました


第4旋回点クリアしました。あと少し!


★本日の結果★


Daily 39位

Total  32位

総合は32位という成績を収めました。

<パイロットコメント>

最終日はガグルをさらに発生しづらくするため、パイロットイベントマークからのスタートまでの時間が10分、スタートウインドウを5分、と従来の5分、8分の組み合わせから変更がありました。この日もコンディションの予報の割には500kmと短めのタスクになりましたので、スタートまで待たされる可能性がありましたが、完全にブルーの予報で、ガグルから遅れるのは避けたかったので、早めのスタートを考えていました。
早めスタートの機体が見えた後に、ドイツチームの2機目のスタートに1分遅れでスタートできました。
第一レグは良いプラスをつかんでドイツに追いつき、幸先良いスタートだったのですが、第2レグでうまく上がれず、5分後スタートのフィンランド組に追いつかれました。このままこのガグルと飛べば良かったのですが、再度ドイツを追いかけたことで高度を下げてしまい、第2レグから第3レグの前半は強いので上がれず、高度を上げることができずに次々と抜かれていき、ようやく第3レグ中盤で15分後スタートのポーランドの下で上げることができて、あとはポーランドをフォローして引っ張ってもらいました。調子が悪いときは前に出ず、フォローに徹するのが作戦ですが、この日は頭の切り替えが出来なかったと思います。疲れは感じてなかったのですが、当日のフライトを振り返ると操縦が乱雑になっていたところがあったと思い返しました。

<チームからの報告>
丸山機、無事に帰投しました!
パイロットとリーダーが7月15日に日本を発ってから3週間。
オフィシャルトレーニングから競技終了まで、丸山機が飛行した距離は6,000kmに及びました。参考までに調べてみますと、東京からハンガリーまでは9,000kmなのだそうです。
この間、パイロットを始めチームメンバーが誰ひとりとしてケガや病気に悩まされることなく、無事、全ての競技を終えることができましたことをご報告いたします。




このあとは試合の余韻に浸るまもなく撤収作業に入ります。