2026/06/21

40th グライダー世界選手権大会(Poland)を終えて

 <グライダー世界選手権大会を終えて>

パイロットの丸山です。

ポーランドのRudniki飛行場で行われました第40回グライダー世界選手権大会が無事終了いたしました。私の成績は総合で33位/42機となりました。

大会前の天気予報は、大会中は恵まれない天気予報でした。競技開始後の2日間は寒い雨でキャンセルとなりましたが、3日目からグライダーに適した天気になり、13日間の競技期間のうち、10日のタスクフライトが実施されました。大会期間中だけ開催地ポーランドの天候がグライダーに味方してくれたようです。

大会中のフライトを振り返りますと、Task5で大きな失敗(意図せぬ空域違反)でほぼ無得点となった日があったことで、総合順位は当初の目標からはかなり下回るものとなりましたが、日々のレース内容においては、デイリーで4位が1日、日々の得点率(トップの得点に対する自点の率)が80%を超える日が10日中7日、特に最後の4日間は12位、12位、11位、15位と毎日10位台の成績と安定したパフォーマンスを発揮することができました。総合結果に反映させることはできませんでしたが、最後まで「あわてず、あせらず、あきらめず」で飛びきり、これまでの取組に対する手応えを得ることが出来ました。

一方、世界中のパイロットが自身の力を最大限に発揮するために臨むこの大会を通して、常に世界も進化しつづけており、より上を目指すためにはさらなるチャレンジが必要であることもわかりました。そして18mクラスの世代も入れ替わってきたことを感じた大会でもありました。優勝したフランスのMallick選手は27歳、昨年私も参加したヨーロッパ選手権からシニアの大会に初出場でいきなり優勝した選手です。3位はドイツのLanger選手でこちらも30代と、若手の選手がトップ3に入ってきています。が、上位陣にはまだまだ50代以上の選手も多くいます。選手の幅の広さから今後も楽しみなクラスです。

今後も「勝利」に向けてさらなる技術向上にチャレンジし、本大会で得た経験や知見を「普及」「育成」につなげていきたいと考えております。秋には報告会を開催し、この大会を通して得たことや、この競技のおもしろさを直接皆様にお伝えする予定でおります。

「55歳のチャレンジ」を終えた今、「まだまだ成長できる!」と感じております。大会前より皆様から多くのご支援ご声援をいただいたこと、本当に力になりました。応援ありがとうございました!

TEAM MARU パイロット 丸山 毅

<寄付支援のお礼>
4月より日本グライダークラブの世界選手権参加支援事業として行っていただいております「2026年グライダー世界選手権参加支援事業のための募集特定寄付金」を通じ、開始直後から大会中、そして大会終了後も様々な方から多くのご支援をいただいております。このご支援のおかげで、現地でおきた様々な事柄(詳しくは報告会にて)にも「あわてず、あせらず、あきらめず」対応することができ、大会に集中することができました。この場を借りて感謝申し上げます。本当にありがとうございます! TEAM MARU一同

2026/06/11

40th グライダー世界選手権大会(Poland) 閉会式〜帰国

 Sat 30 May / Clothing ceremony

10:00から閉会式が行われました。帰国スケジュールの都合でMaruのみ閉会式に参加です。

丸山の最終成績は総合で33位となりました。https://www.soaringspot.com/en/wgc2026/results/18-meter

参加した18Mクラスの結果は、1位 Victor Mallick(フランス)2位 Christophe Abadie(フランス)3位 Stefan Langer(ドイツ)となりました。優勝したMallick選手は27歳。昨年開催されたヨーロッパ選手権(丸山も参加)でも優勝した選手です。3位のLanger選手も30代とトップ選手の世代が入れ替わった感があります。が、上位陣にはまだまだ50代以上の選手も多くいます。選手の幅の広さから今後も楽しみなクラスです。

18Mクラスのメダル授与
Openクラスのメダル授与 
Openクラスの結果 https://www.soaringspot.com/en/wgc2026/results/open

優勝は初日に吉岡編集長がインタビューしたドイツのFelipe Levin選手でした。2位はポーランドの Sebastian Kawa選手。
20Mクラスのメダル授与
20Mクラスの結果 https://www.soaringspot.com/en/wgc2026/results/double-seater
優勝はドイツのLeucker選手 & Omsels選手。

そしてうれしいニュースが!
今大会で行われたフォトコンテスト、Glaiding Japanの吉岡編集長撮影の写真がベストフォト賞を受賞されました!おめでとうございます。
Maruが代理で楯を預かりました。

閉会式終了後、グライダーの返却のためオーストリアまで陸送。最後に前も見えないくらいのサンダーストームにあいましたが、無事に到着できました。返却先のクラブの方からも「すごかったじゃないか!」とねぎらいの言葉をいただきました。うれしいです。

閉会式に参加できなかったクルーとリーダーも、午後のワルシャワ発の飛行機で日本に向けて出発、翌日日曜に無事帰国しました。


 Sun 31 May / 帰国
午前にAXのオーナーさんと会って引渡確認も無事終了、来年の予定の話をしてまた来年お会いすることにします。
午後、グラーツの空港からいよいよ帰国!とチェックインまで終了したところで西からすごいサンダーストームがやってきました!

乗り継ぎのフランクフルトまでの機体がやってこず、ちょっとハラハラしましたが、代替機が到着、このあと乗り継ぎ地のフランクフルトまで無事に移動でき、日本行きの飛行機にも間に合いました。新しい出入域システム(EES)のため、ヨーロッパからの出国時も指紋採取があるので、従来に比べると出国に時間がかかるので乗り継ぎの際は要注意です。

Mon 1 Jun 
最後にパイロットのMaruが帰国しました。
TEAM MARUのグライダー世界選手権2026のチャレンジは事故なくケガなく無事に終了いたしました。
結果は総合33位。天候にも恵まれ10レースも飛ぶことができました。残念な日もありましたが、チームとしての手応えも得ることができた大会となりました。
大会の振り返りなど、後日お知らせさせていただく予定です。また、秋には報告会も予定しております。こちらも決まり次第ご案内させていただきます。
長くて短かったような2週間でした。みなさま、応援ありがとうございました!
TEAM MARU一同



*Facebookに投稿した内容を加筆修正しています。

2026/05/31

40th グライダー世界選手権大会(Poland) Day13/ Task10

Fri 29 May/ Competition Day13 / Task10
AAT with 4 areas, 3:30:00,302.0km/600.3km(434.0km)

本日は最終日。晴れました。
最終日の朝

タスクは3時間30分のAAT、今大会でのAATでは1番長い時間設定です。今日も空域の隙間を縫ってタスクが設定されているので、空域に注意が必要です。
第一レグは北側にドロップゾーンの制限空域、第2レグも南に行きすぎると制限空域、第3,第4レグは西側に6500ft上限の空域があるので、2000m前後のサーマル予報を想定すると微妙に引っかかる可能性がある空域。

クルーと綿密に空域の注意点を打ち合わせ。地上からの無線サポートで乗り切ります。

そして今日、世界チャンピオンが決まります。上位陣のフライトにも注目です!

本日は前から2列目で発航されます。準備始まりました。

Maruも出発前準備

ラストレースに向かいました。Go Go Maru!

グライダーを上空まで届けた曳航機が戻ってきます。着陸したらまた次のグライダーを上空に届けます。日本チームキャプテンの佐志田さんの観察によると、7分で曳航から着陸、そして次の曳航開始をしているようです。

今大会は7機の曳航機が活躍。内5機がLSA、ウルトラライトで、以前のようなWilga、Yakなどの曳航機は無くなり、世代も入れ替わった印象です。曳航パイロットの皆さん、ありがとうございました!

3時間半のタスクを終え、Maruが帰ってきました!

無事に着陸です。これにてレース終了です。

Task10&Total Result
Daily  15位 崩れがちな最終日を手堅く回ってくることができました。
Total 33位 レストデイのあと、4日連続で10位台の成果を出すことができました。

【パイロットコメント】
Task10終わりました。
本日最終日でした。本日は3時間30分のエリアタスクでした。SkySightの予想はブルーになると言っていましたが、ポーランド予想は一部積雲ありという予想でした。
スタート前はサーマルウェーブが発生しました。FL85のエリアだったので、上限高度を超えないように苦労しました。(自分より高いグライダーが居て、自分が間違っているのかと思いましたが、2022年の失敗を思い出して、自分と地上の無線を信じて、これ以上高度を上げないようにしました。)高度が取れたタイミングでPEVの時間が一杯になり、スタートする機体にあわせてスタートをかけることができました。
離陸前のプランニングでは、レグを風に平行に飛べるように、北西になる第3レグから第4レグを長く飛ぶつもりでいたのですが、上がってから空を見てみると、第2エリア、第4エリアは積雲がなく、第1エリア、第3エリアに積雲があったため、第1エリアを長めに、第2エリアは短めで、第3エリアを奥まで飛ぶような形で飛びました。結果的には第1エリアは川の手前の森のエリアの終わりでターンで良かったようです。(第一エリアはさらに先にも積雲があったのですが、奥まで行った機体はその後高度が取れなくて苦労したようです)
第2エリアは積雲が無く、どこで回ったら良いか分からずガグルのアメリカ任せでターン。
第3エリアは積雲はあるものの、なかなかまとまって無くて、仕方ないので奥へ奥へとアメリカチームが行くので、追いかけることに。もう時間的にターンして良いんじゃない?とおもったところよりもさらに奥でターンしました。

クラクフとジェシェフの間のエリアを南下中、南に中途半端な丘陵地帯がある。標高があがってくるので使えるバンドが減るから嫌だなー、と思いながら。積雲もあるのですが、なかなかまとまってないし、、初めて来るエリアです。ロジノフスキエ湖らしい。


ターンした後はブルー、クラクフの6500ftのエリアもあり、さらに西に行ってしまうと3500ftの制限なので、西には行かないように。ヘッドウインドで進みも悪く、機体が集まってきたので、あとはガグルでなんとか帰れそう、という感じになったので、ガグルの前に出すぎずに、前のガグルをよく見ながら、落とさないように進んで、34分のオーバータイムでフィニッシュ出来ました。

本日も空域の制限が多く、地上のサポートが欠かせない1日でした。結果的には84%となり、まとまった結果できたことには満足してます。

1日ほぼ0点の日がありましたので、トータルは33位とふるいませんでしたが、日々の結果についてはパフォーマンスを出せる日が増えてきたと思います。安定してパフォーマンスを出せるようにすることが次に向けての目標です。
応援ありがとうございました!

この後、撤収作業へ。
今日はグライダーを分解します。
胴体をお掃除
ハウストレーラへ格納
エストニアの2ワンコたちも、2週間お疲れ様でした!

今日はフェアウェルパーティ。ポーランド料理とビールが振る舞われました。
民族衣装を着た地元のお姉様方が料理を振る舞ってくれました。
販売もありました。
ポーランド料理
ビゴス(煮込み料理)、ピエロギ(ポーランド餃子)、オグルキ・キショネ(ピクルス)など。料理のポイントはザワークラウトなどの酸味らしいです。
Janにもお世話になりました!
ドライバーは0%ビールで
突然始まったダンスに招かれて、地元のみなさんと一緒に踊る市岡クルー

夜8時半。まだまだパーティは続いていますが、明日の出発に向けて車両洗車もあるので、早めに帰りました。

*Facebookへ投稿した内容を加筆修正しています。


2026/05/29

40th グライダー世界選手権大会(Poland) Day12/ Task9

Thu 28 May / Competition Day12 / Task9
Polygon with 7points, 755.2km

ブルーな空の朝となりました。気温がぐっと下がりひんやりとした風が吹いています。昨日とはコンディションがまた変わりました。いつもより1時間早いブリーフィングとなるため、朝の準備時間も1時間早いためより空気が冷たく感じられます。(通常より1時間早く、5時起床、6時朝食、7時出発でした)。


本日は750km越えのタスクがセットされました!北西側まで2往復するコースです。かつて飛んだことのあるOstrowとLesznoまで行きます。風は昨日よりは弱く、雲で飛ぶコンディションになると予想しています。
何故わざわざ制限空域の中を突っ切るレグを設定するのか。。?

ブリーフィング後はチームでミーティング。各国もミーティングをしていました。
第一レグはオストロフの制限空域に注意、
第5レグはブロツワフの6500ftに引っかからないか?

今日はいつもよりかなり早い10:15から曳航開始です。晴れているのですが、冷たい風が吹いています。風は弱まる予報とのこと。
ロングタスクのため、無線が全範囲では届かない可能性があります。遠いエリアでの注意事項、忘れずに!
無線はどこまで届くか⁈
Maruも飛び立ちました。

無線が通じるエリアを飛行中、パイロットは地上と会話しながらコースどりを考えています。どのコースを取るとより速く飛べるか、他機のコースどりや高度などを参考にしています。
上空では思っている以上に思考力が地上より落ちるそうです。言葉に出すこと、情報を耳で受け取ること、指摘をもらうこと、で頭の中の整理をします。
2機でエントリーしている国は上空で双方と会話し、情報交換をしているようです。日本は今回1機での参加。地上がチームメイトの役割を果たします。

2013年のヨーロッパ選手権の会場だったOstrowの街を越えました。
今日はまだまだこれからです。




第2旋回点を回ってます。
飛行場から遠いので無線が届かず、ですが順調にフライトしているように見えます。

無線が入りました。先行するグライダーの情報を求めてきました。




地上からみた空。たぶんこんな雲の下を飛んでいるのではないでしょうか。Go Go Maru!

第3ポイントクリア。次のレグは2014年の世界選手権、2023年のヨーロッパ選手権で
フライトしたレシュノ方面に向かいます。

第6ポイントもまわり、最後のポイントに向かっています。
スタートしてから5時間20分ほど経ちました。今日はおにぎり増量して飛んでます。

無線が届く範囲まで戻ってきました。
あと130キロほど。地上の気温が30分で22度から19度まで下がりました。

地上はこの頃とっても冷えておりました。クルーはジャンパーに膝掛け投入です。気温は23度あるのですが、ドライな冷たい風が吹き続け、足下がかなり冷えていました。初夏から春先に逆もどりした感じです。


ファイナルグライド入ったとの無線ありました。

Task10 Result
ロングタスクを飛びきりました!
Daily  11位
Total 36位


【パイロットコメント】
Task9終了しました。本日は750km超えのレーシングタスクでした。125km/h位の平均速度を考えていたのですが、結果的に132km/hでフィニッシュできました。

5時間半から6時間弱フライトになるので、早めのスタートを心がけて、12時ちょっと前にガグルと共にスタートできました。2回目のイベントマークの操作を間違えたのですが、3回目でタイミングをあわせて出ることが出来ました。

ちょっと重心位置が良くなかったのですが、10秒だけ水を抜いたところ改善できたので本日はそのままフライトすることができました。あとから分かったのですが、この日は上空が冷えていたため、テールバラストに不凍液を入れたところ、比重が軽かったことから、セッティングがずれてしまったようです。10秒ダンプで改善できたのは不幸中の幸いでした。
タスクが長いのでフライト時間は長かったですが、ペースよく進んでいたので、フィニッシュできるだろうと予想してフライトすることができ、無事フィニッシュできました。

得点率も86%とまずまずだったと思います。明日が最終日です。最終日はうまくいかないことが多いので、焦りに気をつけて満足できるパフォーマンスが出し切れればと思います。

長すぎるタスクになると、特典差がつきづらくなります。一部の選手からは、長すぎるタスクに対する不満も表明されました。多くのパイロットはロングタスクを楽しもうとしています。オーガナイザーも、ロングタスク楽しんできてね!といったノリです。私自身は、朝の時間が早まるのは、ペースが乱れるので好きではありません、毎日同じペースで過ごしたいタイプなので。。

そして今日は木曜日。いにしえの風習に従い、TEAM MARUのカレーの日です。
おつカレーライス!

デザートは暑い日に食べようと思っていたスイカ

いよいよ明日は最終日。無事に、かつ満足のいくフライトとなるようチームで取り組みたいと思います。
Go Go Maru!ご声援どうぞよろしくお願いいたします。

*Facebookへ投稿した内容を加筆修正しています。