TEAM MARUの挑戦2026が終了しました。総合成績は33位/得点率75%でした。13日中10日間のタスクフライトが実施され、空域違反のミスから1日ほぼゼロ点の日があったので、総合成績では期待した進化は出来ませんでした。
前回参加した2022年世界大会はスピードレースの好天に恵まれたため、総合10位の得点率が96%、20位で89%と僅差の結果の大会でした。2026年は競技実施可能な天候にはめぐまれ、競技日数は10日と多かったものの、差がつきやすいコンディションの日が多く、総合10位の得点率は87%、総合20位が84%と、上位の得点率のばらつきが大きい大会になりました。このような大会コンディションになったことから、2026年大会の結果は、2022年大会結果の32位/得点率82%と比較すると得点率で比較すると下がって見えますが、順位で見ると前回の結果と変わらない、といった結果になりました。
得点率で見ると、10日間の内、80%以上が6日、90%以上が1日で、この日はデイリー4位の成績になりました。後半の5日間は80%以上、内4日はデイリーで10位台の結果をコンスタントに続けることができました。
全期間を通じての安定した成績はまだまだでしたが、後半5日間だけでみると10位前後の安定した結果を出せるようなってきたことが分かりました。
目標設定
2022年終了時点で、次の目標を、2026年の世界選手権18mクラス(この時点では開催地未決定)にするか、2025年の世界選手権15mクラス(チェコ)にするかを検討しました。(2024年の18mクラス世界選手権はアメリカ開催のためスキップ)。どちらにも対応できるように考えて、2023年は慣れたポーランドでのヨーロッパ選手権18mクラスで練習、2024年は18mクラスのヨーロッパで開催されるカテゴリー1大会が無いことから、チェコでのヨーロッパ選手権15mクラスにチャレンジする方向にしました。
結果目標は、2022年と同じく、総合10位以内(総得点率90% )。
行動目標は、2022年の目標からは大きくは変えず、さらなるブラッシュアップを目指しました。
- 高速レースへの対応(JS3のさらなる慣熟)
- 高速ガグルとの確実なスタート、ガグルを利用したコース上のフライト
- 常に冷静に対応(パニックにならない)
2023年
2023年も連休期間は毎年恒例のハンガリーでのAlfold Cupでの練習からスタートしました。2022年の良い感覚はまったく忘れてしまったのか、重心位置合わず、調子上がらず、チャレンジできず、で11位/74%と良いところ無しで終わりました。
夏のポーランドでのヨーロッパ選手権18mクラスは、天候が不安定な日が続き、13日中7日間の競技日になりました。前半は2022年の良いフィーリングが得られた重心位置になかなかあわせることができず、後半ようやく良い重心位置が分かって得点率80%、85%と調子が上がってきたところで、最終日はガグルの前に出すぎて第一レグでリスタート(アウトランディング扱い)、と、調子が良くなると調子に乗ってしまって失敗、という私のよくある失敗パターンに入ってしまい、総合結果30位72%と悪いイメージでシーズンを終了することになりました。
良かった点
- ポーランドのヨーロッパ選手権では、チャンピオンクラスとフライトしても怖じけずに飛べるようになったこと
- スタートタイミングの選択は、パイロットイベントマーク(PEV)方式でもタイミングについての勘は合うようになっていること
- 重心位置があっていれば同じように飛べるようになってきている。(重心位置があってないとフライトが全般的に悪くなる)
- 競技期間前半は、調子はあがらなかったものの、一人だけミゼラブル(一人だけアウトランディング)、のような結果にはなってなかったこと(遅いけどフィニッシュ出来ている)
- 競技期間後半は重心位置がフィットする場所が見つかり、調子が上がったこと。
クライムが改善すると全てに自信を持って飛べるようになる
改善点
- 良い重心位置をなるべく早く見つける(同じ体重、同じ水バラストのはずが、前年同条件ではズレが発生する)
- 調子が良くなると調子に乗ってしまう。最終日はミゼラブルな結果に。自分を戒めるためにも、自分以外の視点・声が必要(チームフライトの利点)。チーム無線を改善して、フライト中にクルーからの地上サポートを得られる時間を増やす
- 妻は客観的に良いアドバイスをしてくれる。競技期間中に3人体制を維持できるようにスケジュールを組む(今回は前半のみの滞在だった)
2024年
2024年は、前年の悪いイメージを払拭するため、練習量を増やすことにし、シーズン中に3回渡欧するスケジュールを組みました。2026年の世界選手権がポーランド・チェンストホーバに決まったことから、2025年チェコでの世界選手権15mクラスの挑戦か、2026年のポーランドでの世界選手権18mクラスの挑戦の見極めと準備の一環で、2024年はチェコでのヨーロッパ選手権15mクラスに加えて、ポーランド・チェンストホーバでのポーランド選手権に行くことにしました。
毎年シーズンスタートの練習拠点にしている5月連休のハンガリーでのAlfold Cupで、おもいがけずに小さな大会ながら初めて優勝することができました。振り返ってみると、2024年は渡欧前の国内での3月-4月の練習期間に良いフィーリングで飛べたことで、良いフィーリングでレースシーズンに入れたと思います。
7月のポーランド選手権は、不安定な天気で8日中4日の成立日でした。2日は成功、2日は失敗でしたが大きな失敗にはせずにすみ、11位 / 88%とそれなりに結果をまとめられるようになってきました。2026年を想定した下見が出来ましたし、一人での参加でしたがジュニアワールドに向けて練習中の松本さんも参加されていたことで、助けていただくことが多く、大変助かりました。
調子が上がったところで8月のチェコでのヨーロッパ選手権15mクラスに臨みました。今年は調子が良いぞと思って参戦した大会でしたが、不安定なコンディションで焦ったスタートになってしまったことから第一レグでリスタートの日が2日、空域違反が1日とポカミスが続き、結果は 26位/得点率64% と、2024年も悪いイメージでシーズンを終えることになりました。
良かった点
- 競技期間中は3人チーム体制を組むことが出来、リーダーのリーダーシップでコミュニケーションを活性化することができました。おかげでコミュニケーションが不足した日の振り返りが促進できました
- ポラリスプレシジョン吉澤様にご協力頂き、無線機材を新調したことで飛行中にコミュニケーションをとれる距離、時間を増やすことができました。
- クルーも4年目になり、スタート前のパイロットの欲しい情報のコミュニケーションが出来ました。
- 毎年ヨーロッパに来ていることで知り合いがさらに増えました。おかげで、トラブルの際やちょっとしたことで助けてもらえることが増えました。
- 15mクラスと言うことで、普段借りている18mのJS3(AX)ではなく、JS社がドイツでレンタルしている15mのJS3をレンタルしました。いつもの機体と違うことで、新しいアドバイスをいただくことが出来、Lフラップを使ったクライムがコンディションによっては有効なことが分かったのは大きな収穫でした。また、JS社の方とつながりが出来たのも良かったと思います。
- ポカミス日もありましたが、低くなり始めた日に自分の判断でブレーキをかけることができ、ミゼラブルを防ぐことができた日も2日ありました(Task4、Tas6)
改善点
- 技量は身についてきている感じは持てている(Task2、Task6、Task10、Task11)のですが、焦って発揮できない、ポカミスが多かった(Task1、Task3、Task9、Task11)。
- 慌てないようにするためには、まずは自分の心の持ち方(客観視(セルフトーク)、ブレーキかける(リスク管理))からですが、慌ててしまったときに、慌てた自分を落ち着けるために、まずは深呼吸、そしてクルーからの無線アドバイスとクルーと相談することが有効なので、地上から「冷静に」と言ってもらうようにしました。
- 2024年シーズンの2試合が上手くいっていたことから、スタートタイミングを感覚的な判断に依存してしまいました。(Task1、Task2、Task3)
- 感覚的な判断だけでは上手くいかないことがあるので、感覚だけで無く、ロジックとのハイブリッドで判断するようにするため、スタートチェックリストをロジックで判断出来るように修正して、スタートタイミングをロジカルに決めれるようにしました
- とくにスタートスロットが長い日は焦ってスタートせずに、コンディションが沸騰するまで待つ必要があります。AATの日は焦ってスタートせずに、コンディション終わりの時間が近づいても、遅らせたスタートでアンダータイムのフィニッシュでタスクコンプリートが有効なときがあります
- ブレーキをかけられずにミゼラブルになった日もありました(Task9)
- 年齢のため以前より協業が苦手になっていると感じています
- 朝のブリーフィング後のチームの情報共有を定型化して、チームで協業出来るように努めました
- 失敗日は自分の失敗に向き合いたくないので振り返りをサボってしまいがちで、結果同じミスを繰り返しました。(Task1、Task3)
- リーダーにリーダーシップをとってもらい、短時間で簡潔に振り返りするようにしました。
- 年齢で出来ないことが増えていて、地上でもポカミスがありました(宿の選択、充電器修理)
- 一つ一つチェックリスト化して、確実に実施するようにしました
- 年齢で、疲れるようになったのが増えたと思います。
- 準備期間は一人なため疲れがち。余裕を持って作業して頑張りすぎないことにしました。
- 年齢で、LX9000の画面が見づらくなっていました。Oudie2の画面も暗くて見づらく感じるようになっていました。結果最終日の空域違反に繋がったと思います(空域の制限を誤解していた)。
- サングラスを新調して加齢でも見やすいレンズに交換しました。Oudieも新型のOudie Nに変更して見やすさを改善しました
- 滑空協会の講習で学んだ「熟練者のエラー」に該当しています
- 年齢で、出来ることが次第に減っていることを感じています。逆に、集中できるときは集中が上がっているのは感じます(これは良い点)。
- 出来ることが減っていることの対策としては、理事の業務を減らしてもらって、フライトに考える時間の割合を増やせるようにしてもらっています。
2025年
良かった点。
- 重心位置設定がシーズン始めから出来ていて迷うことがなかった
- あわてず、あせらず、あきらめず、を常に心がけて実践出来た(8日中7日)
- 一日だけ出来なかった
- スタート前チェックリストを使ってクルーと全体ブリーフィング後のチームブリーフィングをすることで、その日のウエザー、タスクの注意点、作戦(スタート、コース上の注意する場所)を明確化できた
- 経験の長いクルーと無線機材改善で、ほぼタスクの全域で地上からの質の高い無線サポートが受けられた
- クルーから先読みの情報提供で切替を出来た(川のエリアです)
- いまここに集中できていた(没入感、フローの状態)
- 先すぎることを考えないようになれた
- 理事の業務を減らしていただいて、準備期間中に飛ぶことに頭を使う時間を増やせた
- 様々なことを気にしないようにした(自分事化し過ぎないようにした)
- ホライズンを意識して飛ぶようにした
- 昨年Jonkerの機体を借りた際のTipsメモにあったホライズンのアドバイスを、著者のArneさんに相談してアドバイスを受けることが出来た(意味が理解できた)
- 上がりで追いつけるようになった
- TipsメモのLフラップ+クライムでのさらなるバンクインで絞って上がるを実践できるようになった
- スタートタイミングの勘が働くようになり、スタートが上手くいった日が複数あった(Task1、Task2、Task3、Task4、Task6、Task7、Task9、Task10)
- 二日失敗日有(Task5、Task8)
- 新しい機材の活躍
- サングラス更新、Oudie更新で情報が見えやすくなった
改善点
- 練習期間中に暑さの疲れで体調を崩した。
- とにかく無理をしない。ちょっとでも疲れたと思ったらキャンセルする。
- 疲れない対策(スケジュール、クルー繰り)、疲れたときの切替
- ゲートオープンから適切なスタートタイミングまでが長い(待つ必要がある)日が苦手(Task5、Task8)
- 待つのが苦手、コンディション沸騰を待つ練習をする
- スタートが難しいパターンを練習する
- スタートラインから離れたところでしか上がらない日(南西風のウインドシアがある、サーマルウエーブになる日)
- 2回目、3回目のPEVに切り替える日(自分の想定よりガグルのスタートが遅い場合)
- 焦ってしまったときはもっと積極的にクルーにヘルプを求める(Task8)
- 水バラスト全ダンプ時のホライズンの維持
- 感覚だけで回っていると、コントローラブルなのでピッチアップしすぎて速度抜きすぎになり、実際は揚力発生が減ってクライムしなくなる。
- ミニマム105kphをキープ、100kph以下になってないか、ホライズンと速度計でモニターしながら回るようにする
- クルーテント、地上局アンテナ設置タイミング検討
- 開会式の日が忙しい(3人必要なので3人そろう初日は仕方ないが)
- 睡眠のさらなる改善
- エアコン必須
2026年
13日中10日間のタスクフライトが実施され、空域のミスから1日ほぼゼロ点の日(5/23 Task5)があったことから、結果目標としては、総合成績の33位/得点率75%は残念な結果になりました。行動目標としては、行動目標③「常に冷静に対応」を70%達成できたと思います。
- 「あわてず、あせらず、あきらめず」を10日中7日は実践出来た(Task2、Task3、Task6、Task7、Task8、Task9、Task10)
- スタートタイミングは10日中7日間で成功できた(競技後半ほどスタートタイミングの勘があたるようになってきて、感覚が良くなっていることを感じました。これを来年もすぐ再現できると良いのですが、まだうまく言語が出来て無くて、再現するまで時間を要してしまっています。上手く言語化して、再現性を高めたいと思ってます。)
- 大会後半はスタートタイミングをチェックリストを元にクルーとプラン出来た(そのときの上空のフィーリングで遅らせること(PEV2への変更)もクルーと同意して変更できた)(Task3、Task6、Task7、Task8、Task9)
- 他機がスタート前のウエーブに入っていて、自分がウエーブに入れてない(スタート高度が他機より低くなる)日も、スタートの戦略を切り替えたスタートができた(Task6、Task8)
- 朝のチームブリーフィングをブリーフィングシートを用いて行うことで、スタートタイミングをクルーとパイロットの共通理解としてその日を進めることが出来た。
- 後半Task6からクルーがブリーフィングシートの記入のイニシアチブを取るようになったことで、パイロットのスタートタイミングの意思決定が曖昧で明確な意思決定ができていないときの決定を促せた(自己決定)
- クルーとのコミュニケーション内容向上により、パイロットの不安の解消、気持ちの入れ替えが出来た
- 高度を下げてしまったときのピンチ宣言(Task4)
- デイリー4位で、デイリーで表彰台まであと一歩の日があった(Task3)
- スタートが上手くいき、昨年までは1時間しか追いかけることが出来なかったフランスチームを追いかけることが出来た
- 空域違反で大失敗の日(Task5)の後も気持ちを切らさずに日々に集中できた(いまここに集中)(Task6~Task10)
- 総合結果は見ずに、日々の結果だけ確認して、自分のその日の飛べた感覚の結果だけを確認した(フィーリングと結果があっているか)
- 大会後半の5日間は80%以上、4日間はデイリーは10位台。あわてず、あせらず、あきらめず、を実践出来た
- 結果目標にフォーカスせず、行動目標にフォーカスできた
- 編集長の期間前半滞在で食事サポート、期間前半のリーダーの負担を減らすことが出来た
- 連続での出場を積み重ねることで、友人、知り合いがさらに増えた。困ったときもサポートしてもらえる。
- 重心位置調整に苦労した
- 上空が冷えていることで、ダンプすると凍結リスクがあることから、フルタンクで離陸→重ければダンプ、ではなく、朝の準備段階で搭載量調整とそれにあわせたテールタンク調整が必要になった
- 上空が冷えていることで、テールタンクにアルコールを使う必要があるときがあり、比重の違いで重心位置がずれることに気がつくのが遅れた
- 上空トイレ後の使用済み携帯トイレの置き場所でクライムに大きく影響が出ることに初めて気づいた(寒さから回数が多いため重さも大きい)
- 前半は、「あわてず、あせらず、あきらめず」、を実践出来てなかった。(Task1、Task4、Task5)
- 特にレーシングタスクの日は早くスタートしなければと思い込みすぎていた。以前の「ガグルの速度について行けないので早くスタートしなければ」、の意識が強すぎたと思う。ガグルについて行けるようになっているので、ウエザー悪くなるとき以外はそこまでアーリースタートせず、様子を見てからのスタートの選択が可能になっている
- ガグルから遅れてしまって低くなったときに焦った(Task4)
- リスタートかけられて、一人になったときに焦った(Task5)
- 空域違反の日(Task5)は、パイロットもクルーも、スタート直後の空域の注意が抜け落ちていた。上空で画面にワーニングは出ていたはずだが、「ここの上限はもっと高い」と無視して良いワーニングが出ていると思い込んでしまった。フェイクスタートかけられたストレスでトンネルビジョンだったと思う。(そもそも、第一レグの方向が一時的に悪くなっていたので、もうちょっと待つ必要があった。観察不足)
- クルーとのコミニケーションで頭の切替
- 当日はタスク中盤でさらに空域が複雑なエリアを飛行するタスクになっており、中盤エリアの注意はしていたのだが、スタート直後のエリアでの注意が抜け落ちた
- ベテランのエラーのパターン。クルーのアドバイスを活用(聞き上手になろう)
- 結果目標にフォーカスしてしまっていた。パフォーマンス目標(スタートでやるべきこと)に集中する
- グリッドでタスクBへタスクチェンジの際のルートプランニング考慮が不十分だった(Task1)
- 焦ってタスクを入力することに頭がいっぱいになった。入力を終わらせて、一息ついて、ルートプランニングをブリーフィングチェックリストを元にグリッドでもやり直すようにする。ブリーフィングチェックリストの白紙予備をコックピットに搭載しておく
- 疲れてくる、状況が悪くなる、上手くいかないと黙ってしまってコミュニケーションが減ってしまった(Task4)
- 積極的なコミュニケーションで頭を切り替えられるようにする
- クルーも一人で無線に張り付いているとかなり疲れる。散歩したり、気分転換する。周りからアドバイスする
- 自分自身のヒヤリハットが増えた。
- こちらが余裕があると思っても、相手に不安を与えてしまったポジショニングを取ってしまったのは良くなかった
- 大会中に友人のパイロットが余裕(自信)を失っているように見えた、ヒヤリハットになった

.jpg)





