2021/10/27

Leszno Cup 2021 片付け~帰国編

 2021/8/23 機体返却 雨の陸送と、ミュンヘン空港でのPCR検査

シュンプヒルト社近くのFlugplatz Laichingenまで650kmの陸送でした。低気圧のが居座り、終日全行程が大雨、さらにCheminitz とBayreuth付近で高速道路の大規模工事渋滞で7:00-18:00と11時間かかりました。(通常は平日は平均70km/h、週末は80km/hで陸送できます)。

低気圧の中を地上移動中

前日の内にドイツ国境手前まで移動しておいたおかげで雨と渋滞があっても陸送に時間的余裕が出来ました。Bayreuth付近の工事渋滞は高速道路を止めての大規模な工事だったようで、Google Mapは高速道路を走ると通常より2時間40分の所要時間増加のため、高速道路を降りて下道の選択を推奨してきました。ポーランドと違ってドイツなので、下道に降りてもそこまで狭い道は通らないだろうと思い、高速道路を降りてGoogle Map の言うとおりに下道に入りました。みなさんGoogle Mapを使っているためか、大型トラックも含めて次々とインターチェンジを下道に降りてきました。当初は畑の中のすれ違いの出来ない一本道をしばらく通り、その後は2車線の大きめの道を選択してくれましたが、丘陵地帯の村を通過するたびにターンアラウンドで減速、上り坂をトレーラーをひいているとパワーの無いマニュアル車では長い間一速で徐行運転になってしまい、厳しい道中でした。。1998年に初めて参加した国際大会の開催地であるバイロイトで宿泊していた町の中を通過して懐かしい風景が見れました。

ドイツはサービスエリアのガソリンスタンド、レストランではみなさんマスクをされていました。

Gold Kronachの町からバイロイト飛行場へ繫がる道。当時は80km/hで通行しているとスクールバスに後ろからあおられました


当初予定から2時間遅れて18:00 にグライダーを返却するLaichingenの飛行場に到着しました。最近は多くの滑空場の入り口にはゲートが設置されて部外者が入ってこれないように対策をしているところが多いのですが、ここは丘のエリアの畑の中の狭い一本道をくねくねと3kmほど通って突然ぽつんと出現する谷の中の滑空場で、ゲートは無く滑走路まで入れました。


返却と言ってもオーナーさんがいるわけでは無く、トレーラーを置いて帰って、2週間後にオーナーさんが返却状況を確認していただきます。作業をされていた地元のクラブの方にトレーラー駐車エリアを確認してトレーラーを格納、トレーラー内を再確認して返却の忘れ物が無いかを確認します。(オーナーさんは2週間後に確認に来るとのことで、オーナーさんとはお会いせずでした。)ドイツの滑空場ではマスク無しの活動状況でした。



機体を返却後、日本入国のためのPCRテストを受けるためにミュンヘン空港へ2時間で移動しました。日本入国には日本政府指定のテスト方式でテストを行い、日本政府独自フォーマットの陰性証明書を提出が必要で、各国の日本大使館ホームページには日本政府検査方式、フォーマットに対応している各国のPCRテストセンターが紹介されています。

多くの検査センターは検査結果受領まで24時間必要と言われているのですが、日本国の規定でヨーロッパ出発前72時間前までの結果が必要です。

ポーランド日本国大使館のページにはLesznoで検査の行えるテストセンターも紹介されていましたが、試合が天気通りに日曜まで開催されると、土日は診療所の対応が短くなるLesznoでPCRテストを受診・結果受領をヨーロッパ出発前72時間前までに実施するのは困難なことが予想されました。

機体陸送返却後にPCR検査を受診するには、検査対応時間が長い検査場で受診するほうがスケジュールに余裕がでると考えられたため、検討した結果、陸送で一度機体を返却後、2時間ほどで到着できるミュンヘン空港で、日本向けの特別メニューが設定されているミュンヘン空港の検査センター(CENTOGENE)で受診することを選択しました。ここは、朝5:00から21:30まで受付をしているので、陸送が順調にいけば陸送返却後に陸送日当日中に受診できる可能性があること、陸送が遅れて21:30に間に合わない場合は翌日朝5:00から受けられることと、シュンプヒルト社から車を返却するGrazへの帰り道になることからこちらの検査センターを選択しました。メールで事前に問い合わせた際は、検査結果がでるまで24時間、医師がサインしたプリントアウトした結果がでるまで24時間で48時間の余裕を見て欲しいと言われて、ミュンヘン空港近辺に2泊する計画を組みました。

21:30受付締切のところ、ミュンヘンに21:10に到着して、人生初のPCR検査を受けました。事前にwebから申し込み(89 Euro)して、申込書のQRコードを用意しておくと現地で受付ができます(万が一に備えてQRコードを印刷したものを用意していましたが、スマホの画面で十分でした。)24時間以内に95%の結果が帰ってくるそうです。(100%を保証していないところが日本と違いますね)。検査方式は日本政府フォーマットに対応した唾液採取と咽頭拭いの両方式で実施しています。JAPAN フォーマットでのテスト申込と見ると、慣れた様子で日本政府フォーマットのテストを実施してくださいました。受診者は少なく、中東系の受信者が数人でした。10分ほどで受診ができました。採取した検体はフランクフルトに送られるようで「send FRA ASAP」と書かれたタグをつけられた袋に入れられていました。結果はメール通知されるとのこと、メール通知があったら印刷した結果を渡すので取りに来て欲しいとのことでした。



場所はミュンヘン空港第一ターミナルのBとCの間の地下になります。車で行った場合は第一ターミナルのBエリアないしはCエリアの目の前のdrop off Pickup area の駐車場に止めると歩いてすぐの地下にあります。(1時間で10Euroくらいの駐車料金でした。ミュンヘン空港には数回来たことがあるのですが、夜で暗かったので自分が駐車した場所が分からなくなり、困りました。。お巡りさんに困って聞いたら、駐車券にどのターミナルの駐車場を利用したのかの記載があり、君が車を止めた場所はこの隣だよと親切に教えてもらって助かりました)。

なお、この検査センターはフランクフルト空港にもあり、フランクフルト空港では、159Euroで6時間で結果がでる短時間メニューも用意されています。(受付締切が20:00までなので、早く到着する必要があります)。フランクフルト空港でのPCRテストは日本に帰国される方が多く受診されていて、twitterで検索すると豊富に情報があります)

終了後、空港近くのホテルに移動。予約だけしてよく場所を調べてなかったのですが、空港から10分ほどの空港の南側エリアがビジネスパークになっていて、複数のホテルがあるオフィス街になっています。ドイツのホテルではチェックイン時に陰性証明ないしはワクチンパスポートの提示を求められ、日本のワクチンパスポートでokでした。また、不織布マスクでは不十分とのことでFFP2マスクの着用をホテル内では求められました。

2021/10/26

Leszno Cup 2021 フライト編 day5 フライト編まとめ

 2021/08/21 day5

Results

トラックログ



239kmレーシングタスク 西に行って、南東に行って、帰ってくるタスクです。
前線は北に残るものの、少し離れてくれて、24時間QNHも5hpa上昇して高気圧に覆われてきました。
15:00以降、雲が広がってしまう予報になっており、アーリースタート予定です。
離陸前12:00 の空 晴れて、積雲だが、まだしっかりしていない

12:30 まだ不完全な積雲

トップ1100m程度、13:10 にガグルとスタート。第一レグは悪くないフライトでした。
第一レグ後半から活性化しており、少し遅れてスタートしたほうが結果的には良かったです。第2レグ中盤で6分後のスタートの集団に追いつかれました。

第2レグ後半、レシュノのアビームを通過して東にいくと、ストリートは無くなり、ブルーにパフが点在するようになり、リフトの間隔が広がり、弱くなりました。トップが1100mと高くないので慎重に行動する必要があります。ガグルは左にオフトラックを選択、結果としてはこれは良くないルートでした。さらに第2旋回点の手前でガグルが二手に分かれ、私の選択したルートはリフトが良くなく、AGL300mまで下げる失敗になりました。


なんとかリカバリーできて、第2旋回点をターン。最後は2.4m/sの良いクライムを見つけられて、97km/hでフィニッシュ。22位、得点率 70%。トップのLukaszさんは117km/h でしたので、スコアとしては芳しくありません(ショートタスクは一つの失敗が大きく響いて回復できないので、とにかく失敗しないようにする必要があります)。第2旋回点手前まで一緒に飛べていたCentka先生は7分早く102km/hでフィニッシュ、後ろから追いつかれたBogdanさんは第2旋回点手前で分かれて良いのをつかみ、107km/hでフィニッシュできているので、これらの方と同タイミングでフィニッシュしたかったところです。最悪(リスタート)は回避できたこと、低いところから良い上がりを見つけられたこと、ラストクライムはガグルの横で良い上がりを見つけられたこと、といくつか良いことはありました。




明日最終日です、予報はイマイチですが、もう一日練習できる可能性を信じて準備します。(気が早い人たちは明日はコンペはできないだろうと、すでに本日分解して帰途についています。組立をお手伝いいただいたBerndさんは本日分解して、帰宅されました。Berlinの近くなので、4時間ほどで到着するとのこと。)




Leszno Cup 2021 フライト編 day2 day3(cancel) day4(cancel)

 8/15 day2

Results

トラックログ

前日の高気圧後面からさらに前線の接近でコンディションはさらに下り坂です。時間がある日のブリーフィングでスタッフの紹介が行われます。今回滑走路でのオペレーションを手伝ってくれているラインサポーターの皆さん。地元のクラブの若者と、未経験の人もアルバイトで参加しています。



10:00の通常のブリーフィングのあとに11:30に2回目のブリーフィングが設定されて、タスクが発表されました


1.5h のAATタスクが設定されました。積雲からのブルーコンディション予報です。コンディションが改善するのが遅かったため曳航開始が遅くなり、18mクラスのみのショートタスクになりました。
曳航開始が遅れたので、スタートタイミングはなるべく早くスタートしたいのですが、曳航順番が最後列のため、曳航からスタートゲートオープンまで時間が無く、さらに上がりづらいコンディションで、ゲートオープン時間になってもスタート高度まで上がりきれません。ゲートオープンとともにスタートしていく機体が見えました。以前はここでかなり慌ててしまったのですが、周りの上がれていない機体もまだいることから、慌てず、焦らず、諦めずで、あがったところ、上空のサーマルウエーブで2500mまで上がれました!前線の接近に伴い、安定層の上の風速が強まっていることから、積雲の風上面がウエーブになっています。過去2度ほど平野の競技会でのサーマルウエーブコンディションがありましたが。うまく上がれなかったのが今回はうまく上がれました。
第一集団より38分遅れてですが15:39 に2400mで最終組でスタート。800m高くスタートできました。


第一エリアに入って30分経過、残り1時間、ここまでの平均速度150km/h、ここで第2エリアにターンすると、第2エリアをタッチして最小距離だと残り100km、第2エリアのコンディションは良く無さそうですが、さすがにここでターンするのは早すぎるだろうとの判断でガグルは第一エリアを奥に進みました。私もその判断でガグルをフォローしましたが、これが失敗でした。(一機だけガグルを離れて第2エリアに向かった機体がいましたがこちらが成功でした)。


第一エリアをターンすると極端にコンディションが悪化してしまいました。900mしかあがらない弱いプラスを乗り継いで前に進みました。水バラストを全部捨てたエンジン無しの機体たちは翼面荷重を下げられるので、弱いリフトでも少しづつあがっていきますが、セルフランチのエンジンを積んでいる私は捨てる水が少なく、全部水を捨てても重たくて、ガグルの中でおいて行かれます。私のいたガグルは皆さんエンジンを回して帰ることになりました、私は中でも上がらなかったので最初にエンジンをかけることになりました。


早い時間にスタートして、第一エリアで色気を出さずに第2エリアに向かった人がフィニッシュできる日でした。Centka先生はこういう日は15:03に1600mで一番スタートでフィニッシュ。サーマルwaveを使えた人でフィニッシュしたのは二人だけでした

得点率64%、第一エリアのターンのタイミング判断が間違えていました。この日は仕方ない日でした。

2021/10/12

Leszno Cup 2021 フライト編 練習期間、day1

2021/08/12

二日間の練習フライト開始です。機体オーナーのフレックさんの友人、Berndさんも出場されており、Berndさんから組立をサポート頂けることになっていました。8:00すぎに滑空場へ到着して、トレーラー駐機場で会うことが出来ました。BerndさんはTopmeteo社のCEOで、毎年何度もドイツ国内で1,000kmをフライトするようなベテランの方です。Berndさんに組み立て方法を指導を受け、無事に組み立てることができました。初めての機体で、ヘルプがなかったら組み立てる自信がなかったです。本当に助かりました。



トレーラーの置き場所を適当な場所に決めて(大会開始二日前でもトレーラーの場所が指定されていないのがポーランドらしい)、組立開始です。

・Ventus 3M 組立方法

  • 胴体をトレーラーから出します。ラダー下部に尾輪が付いているので、そのまま胴体をトレーラーから降ろすと、とラダーが動いて尾輪が左右することで胴体が蛇行してしまいます。ラダーを手で抑えて、胴体が蛇行しないように(尾輪をまっすぐにして)注意しながら胴体を出す必要があります。
  • 胴受けのジャッキは一番下まで下げておきます。(2段階の上反角で翼端位置が高いので、胴体が下がっていないと外翼組立時に翼端に手が届かないため)
  • 胴体の水平を確認します。胴体が傾いていないことがとても大事です
  • 左翼から入れます(68kg で、Ventus2Cx と比較しても、内翼主翼はかなり重たく感じました、ワンマンリガー必須です)。翼の燃料タンクは、片翼のみ、両翼、無し、の3パターンが選べるそうです。(お借りした機体は右翼のみウイングタンクありでした)。ウイングタンクがある場合は、途中まで主翼を入れたところでウイングタンクのコネクターをつないでから、奥まで入れます。奥まれ入れたら、ウイングスタンドに乗せます
  • 右翼を入れます。最後まで入れる直前に燃料タンクのコネクターを接続します
  • メインピンを入れます(かなりタイトです。グリスアップをきちんとすることが必要です)
  • 外翼をつけます(かなり長いですが、海外の人は皆さん一人で取り付けています。私も一人でやらせてもらいました)。外翼取り付けのハンドルにジグをつけて、ジグで外翼のピンを差し込みます。ジグはネジ止めしてつけますが、ネジをきちんと最後までねじ込んでから使うのがポイントです(ネジの途中でジグを動かすと外翼のピンの取り付けが壊れることがある)
  • 外翼のピンを取り付けた後、プラスチックのプレートでジグの穴を蓋します。プレートはビニールテープで留めます。この蓋は高速でかっ飛ばすと風圧で浮いてくるのと、ビニールテープが熱で縮んで浮いてくるので、毎日点検、蓋が浮いてくるようであればテープを貼り直して浮いてこないように対応が必要です
  • ウイングレットをとりつけます
  • 水平安定板を取り付けます
  • メインギア後ろのFlarmアンテナを取り付けます
  • 内翼と胴体の隙間のシーリング、内翼と外翼の隙間のシーリングは前縁に薄いプラスチック板をシーリングのビニールテープの下に巻き込んで、バグワイパーのテグスが隙間に引っかからないようにします(クリアファイルでokです)
ワンマンリガーのセット位置。後縁の後ろくらい


ワンマンリガーのセット位置を翼に対して見た図。かなり翼端側にセットしています。胴体ジャッキは一番下まで下げていました。





組立後、シーリング、固定バラスト取り付け(オーナーは10kgほど重い)、LX9070 設定、無線機周波数設定(初めての無線機で8.33Mhz/ 25khz の切り替えに迷った)、無線機利用方法確認、Oudie取り付け、エンジン取り扱い確認、エンジン点検、座席ポジション確認、バグワイパー動作確認、荷物準備をして、すでに13:00。午後から300km位のコースでの練習をしました。初日で離陸時間が遅れてしまったことと、水バラスト無しでも離陸重量520kgとなるので、初日は水バラスト無しでフライトすることにしました。ラインナップ場所でその日の空域の注意点(15:00前後にF16が飛行場上空をフライバイするので周辺から離れていること)とタスクを聞いて、13:24曳航で離陸。離陸時にラダーをしっかり抑えていないと尾輪がバタバタして方向がずれますので、しっかりとラダーを抑えて離陸します。離脱して積雲でサーマリング、とても乗りやすい機体です。サーマル旋回の速度域はJS3より少し低速(110km/hくらい)で良い感じがします、520kgの機体とは思えない、サーマルがとても感じやすく、サーマル中のハンドリングも非常に良いです。重心位置はJS3ほど厳しくセットしなくてもクライムしやすい感じがしました。(Tiloさんから教えていただいたとおり)。雲底まで上がってエンジンテストも順調でした。

タスクを飛ぶつもりでスタート、第一レグは積雲しっかり、1800m雲底、南東方向の森が続くエリアで、ドルフィンで飛ぶのに飛びやすいコンディションです。第一レグを30kmほど飛んだところで右後ろから数機接近するのが見えたのでジョインして一緒に飛んでみることに。ASG29、AS33、JS3のドイツ人のガグルでした。久しぶりのガグルにドキドキ、ワクワク。入力していたタスクを間違えていたようで、私のコンピューターの第一旋回点よりも奥に向かっていきます(15mクラスのタスクを間違って入れてしまったようです)。水バラストを積んでいないためグライドで遅れますが、クライムで追いつきまた一緒に飛ぶ、を繰り返していました。(積雲のつながりがよく、グライドの時間が短いのでグライドの差が大きくならず、クライムで追いつけます)



140km先の第一旋回点でターン後、積雲の間隔が広がり、グライドが長くなったことで高度差が付き、クライムで追いつけなくなりました(やはり水を入れていないと、グライドの差が顕著でした)。と、ここでバッテリー電圧低下の警告が。。はじめての機体なのでバッテリーの切り替え方がわからず。自動でバッテリーが切り替わるとは聞いていたものの、手動でも切り替えられると思っていたので手動で切り替えをしようとしたのですが、そのスイッチが見当たらず慌ててしまいました。(もしかしてバッテリーの充電が満充電でなかったのかと考えてしまったり)。バッテリーアウトになることを考えて、レシュノに戻り始めたところでバッテリーが自動で切り替わったことがわかりました(11:00ごろから電源をつけていたとして、15:00過ぎにバッテリー1が終了しているので、消費電力は結構大きそうです)。バッテリーが切り替わったので、再度第2旋回点を目指すことにしました。

第2レグは森のエリアから畑のエリアになり、積雲は減り、リフトの間隔が長くなり、クライム・クルーズのクラッシックな飛び方に変わりました。2.0m/s以上を選択して森のエリアの終わりで上昇、この後は第2旋回点まで川沿いのウエットエリアなのでブルーになっており、旋回点付近に森のエリアがあり、積雲が見えます。旋回点まではリフトは無いだろうと想定してグライド、旋回点に到達して再度上昇1.7m/s、しかしトップまで上がりきれず。

第3レグは再び森が点在するエリアで積雲が定期的に点在するレグになり、第2レグよりリフトが豊富になりました。2m/sは拾えるのですが、トップまで上がりきれず、クルーズ速度も他の機体と比べると15km/hほど遅かった点が課題としてあげられました。


https://www.weglide.org/flight/109257


2021/09/15

Leszno Cup 2021 出発~現地準備編


 8月8日、オリンピック閉会式の朝、台風の中、ポーランドへの出発のため、妻が成田空港まで送ってくれました。(いつも使っている吉祥寺からのバスが運休中)。前々日に確認した際は時間雨量27mmの雨量予報が出ていて、成田前泊も考えましたが、前日の予報では時間雨量5-6mmでしたので、当日早めに自宅を出発(6:00)しました。幸い道中は順調で7:30には到着しました。成田空港はオリンピックから帰国の各国選手・関係者の方々が送迎のボランティアのみなさんの運転されたTokyo2020ロゴの車で多数いらしていました。

チケットはマイレージで予約できたので、ポーランド航空で成田-ワルシャワ、その後オーストリア航空でワルシャワ-ウイーン-グラーツの2回乗り換えです。減便されているため、乗り継ぎが良くなく、ワルシャワで7時間ほど待つ必要があります。

ワクチンパスポートは成田での搭乗時にカウンターで確認されました。(結局行きのルートでは確認はこの時のみでした。Twitterを見ていても「ワクチンパスポートだけで入国できました」とレポートされている方の通りでした)

成田-ワルシャワ便は搭乗率70%前後、3人席の中央は空いている位の搭乗率です。帰国されるポーランドオリンピックチームの皆さんで一杯でした。他、チェコ、アルメニア、スロベニアなどのチームの方もいらっしゃいました。皆さん往復はオリンピックのチームウエア着用のようです。

ワルシャワでEUへの入国手続きになりますが、ワクチンパスポートの確認はありませんでした(在ポーランド日本国大使館の方に確認したとおりで、PCRの結果確認も無し)。ポーランドオリンピックチームの帰国歓迎式典をしていたようで、空港ではオーケストラが鳴り響いていました。ワルシャワの空港内はほぼ皆さんマスク着用です。

空港ラウンジで7時間の乗り換え待機。ラウンジで食事して昼寝して待ちました。Covidの関係でサンドイッチパックのみの支給ですが、ラウンジですとソファで安心して昼寝も出来るのが良いところです。空港内にそれなりに人はいる感じで、EU圏内の移動は再開している印象がありました。空港内はマスク着用でした。

ワルシャワ-ウイーン-グラーツは夜の便でしたが搭乗率は40%くらいでした。ワルシャワでのEU入国後はオーストリアに入っても書類確認はありません。23:30にグラーツ着。小さな空港なのですぐに荷物が出てくるのがよいところです。タクシーで10分の空港近くのRamadaホテルへ。ここは深夜でも有人のチェックイン対応ができるので、チェックインが遅いときに便利なホテルです。

2021/08/17

2021年ヨーロッパでのトレーニング Leszno Cup 2021 出国前準備編



2021年シーズンは世界選手権18mクラスは延期では無く中止になりました。2021年は当初Covid-19 の影響が続いており、ワクチン接種も遅れていたことから、2020年に続き渡欧してのトレーニングは困難かと諦めていました。

2021年5月下旬のEU理事会の勧告から、6月初旬よりヨーロッパ各国での日本からの入国が許可されるようになりました。

春先にオリンピックスポーツのアスリートの方々が、海外での国際大会での帰国前にPCR検査で陽性なことが分かり、帰国できない状態になっていることを見ていたので、渡欧の最低条件はワクチン接種と思っていました。日本国内でのワクチン接種は6月に始まりました。私の居住地域では幸い接種券の配布は6月下旬に配布されたのですが、6月下旬は自衛隊大規模接種センターの予約が全く取れませんでした。あきらめずに日々情報を集めたていたところ、7月に入ってから自治体での個別接種が受けられるようになり、既往症枠で集団接種も受けられることから、7月中の2回接種完了が見えてきました。グライダー競技会開催カレンダーを確認し、今シーズン最後となるポーランドLesznoで行われる競技会への参加の可能性を考えだし、7月中旬から参加のための準備を開始しました。

ヨーロッパ各国への入国要件について

ヨーロッパ各国への入国の条件はめまぐるしく変わりました。

外務省の海外安全ホームページたびレジに渡航予定を登録しておくと、各国の日本大使館からのアップデートが配信され、集約された情報は各国の日本大使館ホームページに公開されます。大会開催地、機体借用のための移動を考えると数カ国の入国要件をクリアする必要があり、これらの情報をもとに渡欧条件を調査しました。

当初はヨーロッパの国々も入国にPCR検査が必要だったり、入国後の隔離期間が必要な国がありましたので、日本出国直前にPCR検査を受けられるところを探していました。競技会の準備を進めた結果、今回はオーストリアに入国して航空身体検査と車の借用、ドイツで機体借用、開催地のポーランドへ移動、のルートをとることになったので、日本出国時以外にもEU内でも国境を渡る際には現地で事前にPCRテストを受けることを検討していたのですが、幸いなことに7/26から開始されたワクチンパスポート対象国12カ国にこの3カ国が含まれることが分かり、オーストリアポーランドの日本大使館にと言わせたところ、ワクチンの2回接種の証明があれば入国、国間の移動の際もPCR検査は不要(オーストリアポーランド)、ワクチン接種後2週間が経過していれば隔離も不要(ポーランド)なことが分かりました。ドイツについては大使館ホームページの表記でワクチン接種証明書あれば同様であることが分かりましたので、大使館には直接は問い合わせしませんでした。ワクチンパスポートは発行まで通常は2週間のところ、ワクチン接種地の保健所に相談したところ、出国が近いことから早期の発行を対応頂け、助かりました。


帰国要件について

通常外交は相互運用になるそうです。ワクチンパスポート締結国間の移動は隔離が不要になるので、日本帰国時もワクチンパスポートがあれば入国可能・隔離不要の同条件になるはずなのですが、日本帰国時は日本国の水際対策で日本国政府指定の方式での出国前PCR検査、日本国独自フォーマットでの陰性証明、帰国後の2週間の隔離が必要になります。(相互運用が確保できていないため、フランスなどはワクチンパスポートを締結していないようです。)

ヨーロッパ在住者の方のtwitterの一時帰国の投稿を見ていると、日本まで来てから入国できずに出発国へ戻されることになった方陰性証明が日本国指定フォーマットに従っていなかったため当日帰国便に乗れず、再度検査を受けて日本向け陰性証明書フォーマットを取得して翌日の便に振り替えになった方、もいらっしゃり、体験談のnote記事はとても参考になりました。ドイツでは PCR test(Japan)日本国のフォーマットに従った陰性証明作成サービスを提供している検査機関の情報が大使館ホームページに掲載されています。これらの情報をもとに、ミュンヘン空港の検査機関にコンタクトしたところ、「日本国フォーマットの陰性証明取得には余裕を持って検査から48時間は見て欲しい(検査結果判明まで24h、陰性証明書発行まで24h)」とのことで、2日追加で現地滞在を計画しました。勤務先では既に1年半の完全なリモートワークが続いており、現地での検査結果の待機期間、帰国後の自宅隔離期間をリモートワークで対応させて頂くことで、滞在が長引いてしまう休暇日数の問題をクリアしました。

当初オーストリア・ドイツは変異株流行地域に指定されていて、帰国後3日間の指定ホテル隔離後、自宅隔離でしたが、6月末に変異株流行地域から解除され、指定ホテル隔離は無くなり、自宅隔離のみで済むようになりました。


機材準備

機体の手配にはヨーロッパのグライダーシーズン中であったため、時間を要しました。一昨年から乗り始めたJS3への完熟を進めたいと考えており、JS3をメインに探しましたが、15mクラスの世界選手権(フランスで開催中)とLeszno Cupの開催期間が重なっているため、8機ほどJS3の方にコンタクトしましたがすべて予約済みでした。AS33の方はコロナの影響で納期が半年以上遅れていてまだ機体がデリバリーされていなかったり。。。最終的にドイツの方から Ventus 3M をお借りすることができ、正式に参加を決めてエントリーシートを送ることができたのは出国一週間前でした。

その合間に現地滞在アパートの予約(2013年、2015年と滞在した快適なアパート)、航空券の手配(Covidのためか、直前にもかかわらずマイレージの枠が空いていましたのでありがたくマイレージで手配)、航空図購入、新しい機体のフライトマニュアルの確認(エンジン機なので230ページもあります。。)、チェックリストの更新、移動ルート検討、宿泊先確保(到着日は空港周辺でレイトチェックインに対応したホテル陸送中はトレーラーを連結したまま宿泊できるサービスエリア直結のホテル)、Android用にプリペイドSIMと、iPhone用のeSIM(バックアップを兼ねて2台用意)、陸送道中のお供にAmazon Prime Video と Amazon Prime Music をAndroid端末ローカルで視聴できるようにダウンロード、トレーラーのコネクターの13pin/7pinの変換ソケット機体借用料・セキュリティデポジットの送金空港での長い乗り継ぎ待ち時間を安心して過ごせる空港ラウンジ利用のためのPriority Pass の更新(Amexの優待で割引)と準備を進めました。

オーストリア入りしてEASAの航空身体検査の更新を行い、牽引フック付きの車を友人からお借りしてドイツへ移動、シュンプヒルト工場でVentus3Mの受け渡し、その後900km陸送してLeszno入りします。計画通りに順調に進むことを祈っています。

オリンピック閉会式の朝、成田空港にて。台風の中、妻が送ってくれました。感謝!


週末の休みを使って実質8日間という短期間で準備を進めてきましたので、2012年から4年間毎年通った慣れたLesznoとはいえ気になることは多くありますが、フライトの目標は「競技でのフライトを思い出して安全に楽しむこと」にしたいと思います。行動目標は2019年の目標を再確認し、実施したいと思います。

1. 判断ポイントを明確に、迷わず決める、とはいえ、決めた判断にとらわれすぎない、固執せずに判断を更新し続ける

2. 成功したら一度喜んで、その後は淡々と次へ(油断大敵)、判断をポジティブに保つ。失敗したときは切り替える

3. 高いところを飛ぶ

4. 悪条件時はリスクマネージ

5. コンディションが悪いときはとにかくフィニッシュ、諦めずにすべての方法を試す。今が良いからと安易に考えずギアチェンジ、とはいえギアを下げすぎないように

6. 失敗したときは、深呼吸して、気持ちの切り替え。あわてず、あせらず、あきらめず。

7. 前の空を見て、マクレディーを切り替える、クルーズ速度160km/h以上をキープ

8. 強い条件でのクライムの探求、ハイスピードでのコース取り

9. バグワイパーで翼をキレイに保つ



2021/05/01

2021年グライダー世界選手権ドイツ大会開催キャンセルについて


 

昨年から開催が延期された2021年グライダー世界選手権ドイツ大会に向け、TEAM MARU は参加準備を進めてきましたが、オーガナイザーより今年夏の開催は困難との判断があり、世界選手権開催キャンセルの発表がありました。

Cancellation of the 36th FAI World Gliding Championships in Stendal

世界選手権開催のため、オーガナイザーは2年にわたり準備を進めてくださいました。無観客開催、参加チームや大会スタッフへの定期的なPCR検査の実施、陽性の際の隔離方法、マスク着用、3密回避、オンラインブリーフィングと様々な対策を取り入れて進めてくださったのですが、ザクセンアンハルト州およびStendal市から開催許可がおりなかったようです。

開催に向けて準備を進めてくださったオーガナイザーの皆さんに感謝します。オーガナイザーの皆さんには2019年の準備大会でも非常にお世話になりました。今回の決定はオーガナイザーの皆さんにとっても残念だったと思います。

2021年シーズンは本戦の練習のために5月連休の Klix ローカルコンペ、5月下旬のBayreuth でのドイツ選手権に出場を予定し準備を進めていました。しかし、再び増えたドイツの感染者数は3月から1.5万人~2万人/日で推移、なかなか昨年の夏のように落ち着いた状態にはなりませんでした。ワクチンの接種も30-35万人/日のペースで進んでいるようですが、行き渡る状態にはもう少し時間が必要なようです。

なお、2021年8月の世界選手権フランス大会(15mクラス、スタンダードクラス、クラブクラス)は現在開催の方向で進んでいるそうです。(フランススポーツ省はグライダー世界選手権大会はトップアスリートの大会と位置づけており、開催許可を出しているとのことでした)

次に向けて準備を進めたいと思います。今後ともよろしくお願いします。

TEAM MARUパイロット

丸山 毅

2021/01/01

2021年のチャレンジ ~グライダー世界選手権ドイツ大会に向けて~



2021年(こそ)はドイツで開催される第36回グライダー世界選手権大会18mクラスにJS3で参戦します。

2020年、コロナ禍の中グライダー世界選手権は延期されました。2021年1月現在も大変な状況です。この状況はしばらく続くと思いますが、季節が暖かくなると状況も改善することを期待して準備を進めています。5月連休、5月下旬に海外の競技会で練習を行い、7月の大会に臨む計画です。

JSAインフォメーション#323(2021年新年号)で New Year Dream 2021の企画でTEAM MARU の今をご紹介頂きました


2020年の飛べない期間に取り組んでいたことは次のブログにて。

まだまだチャレンジは続きます。
本年も応援よろしくお願いします。

2021年元旦
TEAM MARU パイロット

丸山 毅