7.Aug Thu Competition Day12
Task:RC Polygon with 4 points Distance:293.1km
晴れてます。高層に雲があり涼しい北風が吹いている朝です。空気もドライになりました。
本日はブルーデイ。積雲はないのでブルーサーマルを探して飛びます。これまでのように空の雲をさがすのではなく、地上の地形や風向きを考慮するなど異なった方法でサーマルを探すことになりそうです。
ブリーフィング後、タスクを入力。入力したデータをフライトコンピュータにインストールします。タスクを入力することでコースイメージや気をつけるポイントを頭に入れます。
7/26から始まり、まだ大会やってるの⁈と思う方も多いと思います。カテゴリー1クラスの大会期間は2週間となっています。様々な気象条件のフライトを通して真のチャンピオンが決まるのです。ここまで6レース飛べています。あと2日となりました。
本日はTaskAです。約300キロのレーシングタスクになります。昨日までとは異なるブルーコンディションの中、レース始まります。
| 青空です。風は変わらず北から吹いています。 |
| ランウェイは広いので自転車で移動する人も |
どうしても旋回中に力が入ってしまうようです。「あわてず、あせらず、あきらめず」そして「リラックス」を心がけて飛んできてほしいですね。
| 出発! |
ゲートオープン13:28。日本とハンガリーの時差は7時間
オンライントラッキングで観戦できます。
15:05 今日はブルーコンディション。サーマルをみつけにくいこともあってか、集団でオンコースで飛んでいます。クラウドストリートコンディションとは飛び方が違います。
15:45 無線入りました。残り80kmほど。ここまで順調らしく、声のトーンが明るいです。
16:13 上げ直して前に出ました。上がる調子、良いようです。
16:20 ファイナルグライドコール入りました
<パイロットコメント>
昨日のフライトは思い返してみると、前半はクライムがうまくいってたのに、後半はクライムがうまくいってなかったことに気がつきました。違いは前半は水バラストあり(30秒ダンプ)、後半はコンディションが悪化したため水バラストを全部抜いた状態であったことでした。
水バラスト満タンの状態と空の状態でどのようにクライムのハンドリングを変えればいいのかわからなかったので、朝のブリーフィングのあとにデンマークのArneさんに相談してみました。昨年Jonker社のグライダーを借りた際に、ArneさんのJS3ハンドリングのメモをいただいていたためです。(ArneさんもJonker社のエージェントの一人)
Arneさんは私のような素人の質問にも親切に答えてくださいました。満タンの時も空の時も最低速度は105km/h以上をキープすること、上がりを良くしようとして速度を抜いてしまうが、水バラストがカラの状態でも105km/hを割らないようにしたほうが良い。そのためにはホライズン(水平線)をよく見ること。ホライズン見るためには、体を引いて計器版の角の線と水平線を重ねてみると良い、とアドバイスをいただきました。(カラにすると105km/h以下でも飛べてしまうのですが、サーマルでのクライムレートが相対的に下がる状態になってしまうとのこと。バックポーラーに入っているけど、翼の状態が良いので、失速状態にはなってないけど効率的に揚力を作り出してない状態になっている状態だと思います。ASK23で飛行している人がLS4に乗り換えた際に、ASK23と同じように速度を抜きすぎるとLS4では上がらない、のと同じ話です。あまりにJS3の水バラストをカラにしたときの低速のハンドリングが良すぎて、感覚だけで操縦したことの弊害と思います。)
ホライズンを見る、なんてフライト初心者にするアドバイスのようですが、確かになるほどと思いましたので今日はホライズンを見ることを心がけて「ホライズンの歌」を歌いながらサーマリングすることにしました。
本日のコンディションはブルーでトップは1500m、強さは2m/s以下と弱めのコンディションが想定されており、290kmのレーシングタスクが設定されました。平均速度は100km/h位まで下がるだろうと想定しましたが、実際は2m/s以上で120km/h位のコンディションになりました。
スタート待ちのゲームになり、イベントマーク3回目でようやくスタート。ベストなスタートができ、フィンランド、スウェーデン、エストニアのガグルとスタート。後からオランダが追いつき、前半はオランダに引っ張ってもらえました。クライムはホライズンを意識することでうまくいった気がします。
北寄りの風が吹いており、トリガーポイントからよくトリガーしてサーマルが上がっていたと思います。
後半はホライズンに続き、強いところで絞るとぐいぐいと上がっていくのが分かり、今までクライムで追い付くためになんとなく出来ていたときがあったこと(出来ないことが多かったこと)がようやく言語化できた気がします。
フィニッシュは380m以上のつもりだったのですが、フィニッシュリング通過直前にオープンクラスに真上から抜かれてびっくりしてしまい、プルアップを忘れて▲6mフィニッシュとなり減点されたのは残念でした。が、得点率としては94%でしたので、良い結果だったと思います。
8.Aug Fri Competition Day13
Task RC Polygon with 4 points
Distance:327.7km
いよいよ最終日。晴れました!本日も青空が広がっています。昨日と同じブルーコンディションですが、気温はよりあがる予報でタスクも少し長くなりました。
曳航開始は昨日より早いタイミングですが、スタートは昨日と同じぐらいでは?と考えています。さて、どんなレースになるでしょう。
| 青空!昨日より風は弱いです。 |
| 朝のミーティング。気象条件は日々違うので様々なデータをチェックしています。 |
13:11 ゲートオープン
気象条件がよくならず、上空で待機したのち14:06スタート。
15:10 スタートから1時間。サーマルがみつけにくいとのこと。
焦らず様子を見ながら進んでます。
16:10 スタートから約2時間、第二旋回点に到達。高度獲得中。
今日はみなさん苦労してます。
スタートしてから2:45、ファイナルに入ったと無線入りました。
Day13 Task10 Result
予報では昨日と同じようなブルーコンディションになることが予報されていました。見かけはブルーで同じなのですが、風がないためサーマルがトリガーされづらい状況が続き、なかなか地面から空気が離れないため、前日と異なり良いサーマルにヒットするのが難しい日になりました。
本日も予想されたとおりスタート待ちの状況になりました。スタート前の状況から明らかに昨日よりコンディションは良くないのですが、ガグルはスタートせずに待ち状態。このままスタート待ちをしているとコンディションが終わるまでにフィニッシュ出来ないことが予想されたため、数機スタートした後にガグルから少し遅れて単独ですが早めにスタートすることにしました。速度はそれほど出ない日となるため、早めにスタートすることで、前のガグルに追いつけなくても後ろからガグルに追いついてもらい、一緒にタスクを飛行する作戦です。
作戦通りファーストサーマルで後ろのガグルとうまくジョインできて、前のガグルを追いかけるペースが作れました。強い上昇気流をヒットでき、高い高度を取れたときにさらに後ろのメインガグルに高度差のある状態で追いつかれたので、ガグルより高い位置をキープできました。が、グライド後の次の強いサーマルで上位者は高度を上げるなか、私はうまくサーマルに乗りきれず、ガグルの下で高度が上げられず、これは今日はやばいかもという状況に一時期陥りました。(バブルサーマルになっていて、バブルより低いと上がらない)。その後さらに後続のデンマークのガグルに追い付かれたことでガグルと合流することができ、そこからは一緒にうまく進め、何とかフィニッシュすることができました。
本日もサークリング中のホライゾンの意識と速度のキープを意識してクライムすることで、良いクライムを維持することができたと思います。本日の結果は得点率76%と満足できる結果ではありませんが、今までであればエンジンをかけてしまったフライトになるであろう難しいコンディションの日を何とかフィニッシュしてミゼラブルを避けられたことはとても良かったことだと思います。
結果、総合で19位相当と一つポジションを上げることが出来、これまでで最も良い結果になりました。
無事にフィニッシュできたので、このあとはグライダーの撤収作業です。
いつもはグライダーは係留して駐機するのですが、大会終了後は陸送してオーナーにグライダーを返却します。他の方々もそれぞれ帰路につくため、みなさん一斉にグライダーを分解してハウストレーラーの格納します。大会が終わった、と思わせる時間帯でもあります。
| ハウストレーラーをグライダーの前に置き、あけます。 |
| 水平尾翼を外します。 |
| 両翼の外側を外します。 |
| 外した翼はハウストレーラーに格納します。 |
| 続いて胴体側の両翼を外します。結構重いです。 |
| これらもハウストレーラーに格納します。 |
| 胴体もハウストレーラーに格納します。 |
| 全部入れ終わったら閉じます。 |
このあと、大活躍だった日本チームのテントと無線アンテナも片付けました。
撤収の終わる頃、ちょうど日没に。無事に撤収まで終了しました!
このあとはフェアウェルパーティと、機材車のお掃除でした。
9.Aug Sat Closing ceremony
飛行場にて閉会式が行われました。
| 日本チームで記念撮影 |
各クラスの表彰、国別対抗の表彰がありました。
18mクラスはフランスが1,2位、3位がイギリスでした。フランスの二人はまだ20代でジュニアのカテゴリーが終わってシニアのカテゴリーに入ったばかりです。彼らは日々の表彰台にあがることが多く、フランスの層の厚さ、強さを感じました。
Maruの結果は19位相当でした。カテゴリー1クラスの大会ではこれまでで1番良い結果になりました!総合の結果はこちら
| 18mクラスの表彰者 |
20mクラスはポーランドが1位と3位、オーストリアが2位でした。
1位のKawaさんは2013年にMaruがヨーロッパ選手権に参加したころからすでにグライダー界のトップ選手でした。2位のパイロットの1人はMaruがナミビアでコーチしていただいたWolfgang Janowitschさんです。また3位は2013年にポーランドのオストロウで行われたヨーロッパ選手権に参加したときにお借りしたグライダーのオーナーのアダムさんです。当時の記事はこちら(本格的にヨーロッパの大会に参加し始めたころですね。なつかしい!)
TEAM MARUにとっては観戦者としてとても興味あるクラスでした。
そして国別対抗は1位フランス、2位ポーランド、3位ドイツでした。
みなさん、おめでとうございます!
最後にFAIフラッグを降ろし、次のヨーロッパ選手権開催国であるフランスのチームキャプテンのエリック・ナポレオン氏に手渡し、閉会式が終了しました。
閉会式が終わるとそれぞれの帰路につきます。グライダーやキャンピングカーを牽引して遠い人は2000キロ近く移動するようです。いろんな人と挨拶をすませ、私達も帰路につきます。
その後パイロットはグライダーを返却しにオーストリアへ陸送、クルーとリーダーはブダペストから日本に向かいました。
| オーストリアへ陸送です。 |
| リーダーはリスト•フェレンツ国際空港から帰ります。 |
2週間のヨーロッパグライダー選手権を無事に終え、それぞれ日本に帰りました。
みなさま、応援ありがとうございました!
TEAM MARU 一同

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