2022/08/02

37thグライダー世界選手権大会(Hungary) Day1-3

July.24(Sun)Competition Day1

本日からいよいよ大会が始まります。

朝方に冷気がセゲドにも入ったらしく雷雨となった影響で、気温がぐっとさがり久しぶりに涼しい朝作業となりました。(気温25度ですが)


昨日から現地入りした市岡クルーがメインとなり朝の準備を行いました。
水バラストの搭載をすませ、グリッド(発航点にラインナップすること)に向かいます。

水バラストを搭載中
<水バラストについて>
こちらをご覧下さい(再掲)
この記事の後半に水バラストを放出しながら飛ぶグライダーの写真があります。




グリッド終了後、ブリーフィングへ。
今日は昼頃シャワーの予報があり、そのシャワーが抜けるのを待つことになりました。12時に本日のキャンセルが決定、すこしパラパラと雨が落ちてきました。グリッドしたグライダーをみなさん駐機場まで戻して撤収しましたが、その前にグリッド場所で笑美子さんと悠太郎くんのコックピット体験搭乗を実施。2人には満足いただけたようです。

その後は今大会の戦略や情報、ツールなどをクルーと確認。
そのあと日射もあり気温も30度を超え、なんか試合できたんじゃない?みたいな気もしましたが、明日からは好条件が期待できる!とのことで本日は撤収。




テールタイヤのパンクが発見されましたが、事前に用意していたタイヤチューブに交換しました。変更はJS社のエンジニアに対応していただくことが出来、工具の持ち合わせがなかったため助かりました!

終了時はまだ14時。クルーは市内観光に繰り出し、休日を楽しみました。
夜はレストランでチームディナー
明日に期待!です。


July.25(Mon)Competition Day2 Task1 
Task:Polygon with 5 points /RC 408.0km

本日も晴れてます。最高気温34度。


パイロットの丸山とグランドクルーは市岡君が8時過ぎにレンタルハウスを出発、8時半頃から機体に水バラストを積んだりして準備を行います。


ランウェイの指定の位置に機体をグリッドさせ、無線機のバッテリーなどをセットアップして行きます。



ローンチ(離陸)タイムは最初に11:30で設定されましたが、気象条件が良くなることを待って12:00に変更。18Mクラスが全機飛び立ち、無事にレースがスタートしました。

第2旋回点クリア時点では平均時速145km/h越えのスピード!クルーは「これはいけるか!?」と盛り上がりました。
第3旋回近くから厳しくなりちょい苦戦。が、ここで粘って、無事ゴールしました!

★本日の結果★
Daily 9位

Total 9位

MARUコメント
本日もブルー(積雲が発生しない)コンディションでした。できれば全体の1/3くらいのスタート順のガグルでスタートしたいと考え、スタートゲートでスタートする機体を少し待って、何機かスタートした後にイタリアチームの後ろからスタートしました。第一レグはラッキーに先行ガグルをキャッチすることができ、平均速度140km/h以上で今日も強いコンディションが続くかと思いましたが、第3レグ以降でコンディションが低下して平均速度も下がりました。サーマルでのクライムも後半はイマイチ遅れてしまい、not so good ですが、not so bad な感じでフィニッシュできました。結果を見ると、スタートタイミングがベストなタイミングでスタートできたのがラッキーでした(速いスタートタイミングでもなく、遅いスタートタイミングでもなく)




July.26(Tue)Competition Day3 Task2

本日も晴れ、変わらず暑い一日でした。最高気温36度を記録。


一方で西側に前線がやってきて、気象条件が悪くなる予報だったためタスクは短めの設定でした。
そして長短ふたつのタスクが用意され、状況次第でタスクBに変更される可能性も示されました。

TaskAはPolygon with 5 points 355.1km
TaskBはPolygon with 3 points 257.5km
です。
TASK A

TASK B


午前10時からのブリーフィング終了後は日本チームでミーティングを実施。JAPANチームキャプテンの佐志田さん、選手の市川さん、丸山で本日の状況を予測し、戦略を考えます。

日本チームのミーティング

衛星画像 北西から寒冷前線接近 東にタスクを設定

本日は11:30からタスクAでの曳航開始となりました。

18mクラスが全機飛び立ってから30分後にスタートゲートオープンとなり、各機タイミングを見計らってスタートラインを通過していきます。スタートラインを通過した時点からレース開始です。

地上の気温がグングン上がる中、クルーはレンタルしたクーラー付きキャビンでオンライントラッキングや衛星情報で雲の様子を確認しながら、選手に無線で情報を伝えます。
キャビンは広さ6畳ほどのコンテナハウスなのですが、賃料が3週間で1,700ユーロ!公益社団法人日本グライダークラブで行っていただいている「世界選手権参加支援事業」に寄付いただいた皆様のおかげで、クルーは炎天下でも干からびることなく、元気に活動できております。




コンテナの上に高い(2.5m+2m+2m+1m=7.5m)アンテナも立てることができ、本日は100km先でも通信が出来ました。皆様から寄付に大変感謝しております。ありがとうございます!
旗の位置が高すぎてコーンと干渉するので後日位置を調整


第3旋回点クリア
条件が悪くなる前に帰ってこれるかな、と思いながらクルーは応援していました。

★本日の結果★
Daily 38位

Total 29位

パイロットコメント
本日は寒冷前線が北西から接近、16:30にセゲド上空を覆う予報でした。350kmの短めのタスク、昇温は予報通りで11:30に曳航開始、12:36にゲートオープンでした。平均速度を130-135km/h前後で想定したので、13:00までにはスタートしたいと思い、13:03にガグルから1分遅れでスタート、結果的には良いガグルでのスタートタイミングでしたが、本日は前半クライムが良くなく、第一旋回点の弱いエリアで遅れてしまい、弱いサーマルしかキャッチできず、うまく回復できませんでした。後半は5秒水バラストを抜いて、クライムは改善した感じがしたのですが、なんとなく少しづつガグルから遅れていき、トップからは20分、中盤の選手からは10分遅れのフィニッシュになりました。最後に一緒になったフランスのLBは低い高度のまま伸ばしていき、4分早くフィニッシュしています。後半は今大会初めての積雲コンディションになりましたので、いままでのブルーのコンディションのように、ファイナルグライドにしっかり入れるよりは、低い高度のまま積雲を伝ってグライドを伸ばした方が早くフィニッシュできることの良い例だと思います。
自分的には大きな失敗はなかったのは良かったことと思います。小さな不十分の積み重ねが20分差の結果になったところだと思います。せめて中盤の選手のタイムでフィニッシュしたかったところですが、結果は結果なので、5月にうまく出来た飛び方を再現できるように再現方法を探してみたいと思います。







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