2020/11/29

LS8用にワンマンリギング導入

 最近単座機組み立てると翌日背中に疲れが残るようになりました。。翼根を「えぃっ」と持ち上げるときです、、Duo/Arcusのワンマンリギングでの組ばらしになれてしまったのもあり、「単座機でもワンマンリギング!」を導入してみました。

ワンマンリギングはCobra(ドイツ)、Soarigxx(スロベニア)、IMI(チェコ ヨーロッパの人は「イーミー」と呼んでました) と3社が販売しています。同じクラブのNさんがIMI の機械式のワンマンリギングを導入しているのをみて、私も真似して IMIを選択しました。単座機用、機械式のタイプです。国内でもIMIのワンマンリギングを利用されている方は増えてきてます。ヨーロッパでもIMIのトーバー、ウイングホイールを利用されている方は多く見ます。カタログによるとワンマンリギングは2,000ユニットの出荷実績があるそうです、ヨーロッパの競技会に来る人はあまり使ってないかなあ。。(彼らはArcusでもワンマンリギング無しで組み立てるパワフルな人々です。。)

webから問合せ→注文の確認(電動じゃ無くてよいのか?LS8用は在庫あるから入金確認後すぐ発送できるぞ)→支払(TransferWise で銀行振込、手数料安、翌日着金)→入金確認、発送→2週間ほどで川崎着、川崎で通関して翌日には自宅着(関税消費税支払い)で、最初の問合せから3週間弱で届きました。(嬉しくて郵便のトラッキングを眺めて待ちました。日本の郵便局のEMSのトラッキングでも同じ番号でトラッキングできます)

YouTubeの電動版での紹介ビデオです



選択したポイント

  • Nさんの現物を見て良さそうだった
  • 軽い(アルミパーツ)15kgくらい?
  • 送料関税消費税込みで11万円でした(Cobraの2/3)日本輸出なのでVAT(付加価値税)はかかりませんが、送料、輸出手数料、輸入消費税がかかります
  • 分解するとコンパクト、分解容易(私は分解せずに機材車にそのまま格納。分解するとトレーラーの前にも入れられそうです)
  • 2輪式、大きいタイヤ(4.00-4)なので草地でもハンドリングが楽(複座機は二人で組み立てるので5輪式が楽ですが、単座機は一人で組み立てるので、倒れない2輪式が良いです)
  • ガスストラットで上下(Cobraはハンドルで上下なので、上下が楽にできます。一人で下げて固定するときはコツが必要です)
購入後に分かったこと
  • Securing arm(後縁の押さえ)の調整が容易
  • 上げ下げは電動が良かったかも。。?(胴体の高さ、傾きを正しく調整するとほとんど上下は不要)
  • 手順を踏まないと転倒して機体を壊す恐れあり、一人でのオペレーションは十分完熟してから行いましょう(複座用はツーマンリギングなので、複座用途は異なり注意するポイントがあります)

到着!結構大きい。レガシーのトランクに丁度入るサイズ

開封の儀 丁寧な梱包



到着した週末に雨が上がり、空き時間が出来たので、早速使用感のテストをしようといそいそと滑空場へ。久しぶりにウキウキです!

分解時はこんな感じでコンパクトになります

組立編


左翼のセット場所。胴体に寄せすぎると翼を出すのが大変になるのでそこそこの場所で。翼受けがスライドするので胴体一杯に寄せます。ギアカバーにぶつけないためにもメインギアはギアアップしておいた方が良さそうです。
補助輪でワンマンリガーを自立させます

ワンマンリギングのタイヤ組立時の注意 タイヤのエアバルブは外側にして組み立てます(内側だとバルブがRピンにぶつかるため)


後縁の押さえは垂直尾翼の後ろに置いておくと、翼を乗せてから取りに行くのが容易になります(翼から手を離さずに取りに行ける)

左翼をセットしてみました エアブレーキにあたらないくらい。
後縁の押さえは穴で調整するタイプなので、事前にセットしておくとスムーズに済みます(ネジで無いのがとても良いです)。
セット場所 ワンマンリギングのタイヤが胴体下面にぶつからないくらいの場所 重心位置としては少し翼根側が重いくらいの場所にセットすると翼根受けから翼が浮かなくて良いです。(翼根が浮いてしまうと翼が倒れます)



胴体側にスライダーを寄せた状態で翼を乗せます。翼を乗せた後はスライダーは中央へ。

前後位置をあわせると簡単に入ります。上下位置は調整せずに入りました

翼端にウイングスタンドをセットしてからワンマンリギングを外します

ワンマンリギングを外すときの注意点 少し翼端を上げて、ワンマンリギングと翼の下面に隙間を作ってあげないと、ワンマンリギングが外れません。翼下面と接した状態で外そうとするとワンマンリギングと一緒に左翼が抜けてちょっとヒヤッとしました。(ワンマンリギングで組立中の事故は結構あります)

後縁押さえは垂直安定板の後ろに置いておくと、翼をワンマンリギングに乗せた後に取り付けしやすくなります(翼を支えながら翼から離れずに翼端まで移動できます)

セット位置 内側にスライダーを寄せておきます

右翼は胴体下部にアンテナがあるのでワンマンリギングのタイヤがぶつけないか心配でしたが大丈夫でした(タイヤが大きいのでその前に胴体下面にぶつかります)


右翼も大体同じ場所 エアブレーキの中央あたり エアブレーキにかぶらないように


翼を乗せたらスライダーは中心付近へスライド

タイヤを固定する外側のピンはスプリングのセーフティがありますが、外れそうなのでタイラップで固定してます

高さ調節 このレバーでガスストラットを開放 翼が乗ってないときに開放してしまうと伸びきってしまうので注意!

高さ調節 上げるときはよいのですが、下げるときは左手で翼を押し下げて、右手でガスストラットのネジを締める、のが結構大変。。
電動が欲しくなりました。。(プラス700ユーロで電動になります)





前後間隔丁度良い 微調整はスライダーで
大体翼がはいったら、あとはメインピンで押し込むと入ります

分解編

まずは右翼にセット ワンマンリギングの高さが高すぎるときは、左翼のウイングスタンドを低めにして機体を左に斜めに傾けて、右翼をワンマンリギングに乗せてから手で右翼を押し下げてガスストラットのレバーを締めて高さ調節(水平)します。
その後左翼側のウイングスタンドの高さを調整します。
ちょっと上反角がかかるくらいに両翼の高さを調節することでメインピンは抜けます。
メインピンが抜けた後、上反角がきつすぎると翼が抜けづらいので、スタンド側で少し上反角を緩めると翼が抜けやすくなります。

補助輪での自立を忘れずに!


翼を翼根受けに乗せ終わったら内側にスライド 補助輪が作用していることを忘れずに!(補助輪を忘れると、翼をしまっているときにワンマンリギングが倒れます!)

同様に左翼を格納した後


分解せずにそのままレガシーのトランクへ ポリタン4つと一緒に入れられそうです



このネジを緩めすぎて無くさないように注意!(ネジだと思って緩めすぎる人が多い)

分解後はやはり背中に疲れが残りませんでした、嬉しい買い物でした!

PS. 風が強い日は注意です。翼を立てた状態でワンマンリギングに載せると風を受けて翼が倒れます。風の強い日は複数人で組み立てましょう。

2020/07/11

SeeYou Navigator !

Naviter 社は Android/iPhone で動く SeeYou Navigator をリリースしました。SeeYou のサブスクリプションライセンスを持っている人は、追加ライセンス不要で使えます。(古い買い取り型のライセンスで機能が限定されます)。アプリをインストールして、SeeYou Cloud のアカウントでログインするとアクティベーションされます。(先に SeeYou Cloud のアカウントを Signup から作成しておく必要あります)。ライセンス無しでも基本機能だけは使えるようですのでお試しも可能です。

早速インストールして試してみました。

XCSoarに比べてすぐにメリットを感じられると思うのが Weather Layer の重ね合わせ機能です。右上のレイヤーを選択するメニューから選べます



SkySightのアカウントを紐付けられます。Wind, Convergence, Waves、Rain などが表示可能です。

東北のwaveの例。Weather Layer は全体的に Oudie2 より見やすい印象です。

レインレーダーも表示できます。

ヘルプに随時使い方がアップデートされています。

マップファイルはローカルダウンロード出来ます。(Settings → Offline Maps)

Navbox の配置は Navbox を長押しすることで追加削除が出来るようになりました。(このあたりも今時の UI です)。スクリーン表示の変更はこちらです。Zoom in Zoom Out の設定変更はこちらにありました。


まだリリースされたばかりなので機能はこれから拡充されていくようです、FacebookページでのQAも活発で、bug fix版は随時リリースされており、アプリは自動でアップデートされ最新のfix版が利用できます。クラウドの時代の今時のアプリっぽいです。

上空でどれくらいweather layer を表示できるか試してみたいところです。(追記、2024/3現在でも、weather layer のオフライン表示は対応していないため、上空では通信がつながらないと weather layer が表示されません。今後のエンハンス予定はあるとのことなので期待したい機能です)

Android 版を一日動かしてみました。NAV Box のフォントがデフォルトだと見づらいと思いました。5.5 inch の Android で試してみましたが、5 inch の Oudie2 より画面の表示可能な情報量がすくない印象を受けました。Thermal Assitant の機能はもう少し試してみたいです。

5時間くらいで Android OS 自体が落ちてしまいました。OSアップデートも提供されない2015年モデルのAndroidなので、Android 端末自体を買い換えて、新しいAndroid OS 上でテスト予定です。(現在は Android8 で試していますが問題なしです)

今後はソフトウエアが主軸になっていくと思われますので注目していきたい製品です。

ps. インターネットを探しているとフランスの販売ページでは新しいOudieのマウント(QuadLock)が紹介されていました。スマートフォンであればQuadLockとかですと横から押さえることが無いため、マウントがボリュームや電源のスイッチと干渉せず、シンプルに装着できそうです。 

ps2. 通信の出来るスマホですと、SeeYou Navigator 同士で通信するようで、画面上で他機の位置・高度を表示してくれますので便利です(OGN機能を利用)

2020/06/28

2020/06/20 コンバージェンス

3月から休止していたフライト、再開しました!




前日の SkySight のコンバージェンス予報では利根川沿い北西から南東にコンバージェンスが終日存在し、柏のあたりから東西に東京湾からの海風のコンバージェンスが予報されたので、これを狙ってみました。冬型が強いわけでも無いのにコンバージェンスが長時間続く予報になったのは不思議です。実際のトラックログを重ねてみました。

水バラストを準備しましたが、風が弱く、クライムが悪いので地上でダンプしてドライで離陸。(練習したい。。)


予報では滑走路は西風でクリアな空気の予報でしたが、西風のエリアは10km西の足利のあたりまで、滑走路はウインドカーム。佐野で離脱して滑走路横の積雲で4,000ftまで上昇、足利の雲底が6,000ftくらいに見えるので西にずらすと夏のサーマルウエーブ。5,000ftから上は290度で40km/hくらいで東北道渡良瀬川から唐沢山あたりまでつづくサーマルウエーブ(というかコンバージェンスの全面に乗り上げるウエーブ?)でした。後続機に状況をレポートして後続機もwaveに入りました。


6,700ftまで上げて一つ前の足利の雲へ、手前はしっかりwave性の沈下ですが、抜けたところで上手くwaveでもコンバージェンスでも上がれず。一度下げてから滑走路に戻して、コンバージェンスがしっかりしてくるのを待って上げ直し。おそらくwaveの影響が弱まったのか、コンバージェンスがしっかりしてきた模様。上げながらDG300と合流できたのでコンバージェンスを南下開始。久しぶりに他のパーロットと一緒に飛んでいると気持ちが上がります。



コンバージェンスがはっきりしていたのは足利から栗橋のアビームくらいまで。利根川から南下してしまうとコンバージェンスは弱まりつつもラインになっています。雲の形がはっきりしなくなってきたので蓮田のあたりでターン。SKySight の予報にあった東西のコンバージェンスまでは到達できませんでした。

ひまわり画像と比べてみると埼玉県と東京都の県境付近に東西のコンバージェンスは見えています。(ここはいつも風がぶつかりやすく、スコールラインが発生しやすいところです。)南北のコンバージェンスは衛星写真では分かりづらく、この時間帯は位置も15kmほど西にずれていました

北上してみました、湿度が多すぎたため葛生から北側のコンバージェンスがオーバーキャスト気味で、北上できず、再度サウスバンド。2回目は南のコンバージェンスは分かりづらくなってしまって久喜で再びノースバンド。2回目の葛生は湿度が下がって葛生のコンバージェンスがしっかりしてきたので、前日光牧場までいつものコンバージェンスライン。

とはいえ夏の雲、温度差がそこまで無いのかコンバージェンスもイマイチ勢いが弱く、足尾までは行かずにターンしてサウスバンド。

18:00までずっと館林から佐野にかけてのコンバージェンスが続きました。積雲が消えてブルーになっても続いていました。通常は15:00を過ぎると東風がもっと吹き込むのですが、SkySightの予報通り18:00頃まで吹き込まずに滑走路のすぐ脇にコンバージェンスが続きました。


13:00は確かに蓮田付近にコンバージェンス


16:00だと西風が卓越して西(古河から利根川沿い)へコンバージェンスが移動。上空から見ていてこれは気がつけませんでした。(全体的に東は雲底が低いので試さなかった。)結果的にはSkySightの予報のコンバージェンスの場所に近づいていたことになります。

佐野を中心に風が回り込んでいます、局地的な低気圧?日没後に佐野から藤岡にかけてローカルシャワーが発生しました。

最後の1時間は館林から佐野の間だけが良い状態で周辺はイマイチと思いこんでしまい、テーマの絞りきれない練習になってしまいました。次回からは全体的にコンディションが低下したときに応じた練習目標設定をしたいと思います。
・良いラインを使って、マクレディーに応じた高速ドルフィンからのリフト選択、センタリング(減速ズームアップからのセンタリング)

今年の目標が失われ、練習機会も3ヶ月無かったことで、目の前のテーマには対応できたものの先を見据えたテーマ設定が出来なくなっていたこと、探求に弱さが出てしまったことを感じました。目標が無くなったことの影響を改めて実感したフライトとなりました。とはいえ、久しぶりに飛べたことで、自分が気がつけなかったことに気がつけたのは大きな収穫です。
長期目標は変わっていないものの、フェーズごとのの短期目標が設定できないと明確に一歩一歩すすむのがおぼつきません。半年間自分の目標に集中出来る時期があるからこそ、得られたことのアウトプットをすることでモチベーションが高まりますが、現在はどちらも中途半端な状態です。コントロールできないことに惑わされがちですが、状況が落ち着いて、次への明確な目標設定が出来る世界に戻れることを期待して、コントロールできることに集中していきたいと思います。

2020/04/05

2020年グライダー世界選手権ドイツ大会 2021年へ「延期」のお知らせ


世界的なCOVID-19 の流行を鑑み、2020年グライダー世界選手権ドイツ大会は2021年夏に延期とすることが発表されました。TEAM MARU は引き続き2021年に参加予定です。

中止では無く、「延期」になったことで、また来年ドイツの空を飛べる機会が出来ることになりました。現在の状況が落ち着き、来年また世界のグライダーパイロット達と一緒にドイツの空を飛ぶことを楽しみにしています。

引き続き応援よろしくお願いします。

公式ホームページのアナウンス ←すでに wgc2021.de にアドレスが変わっています!
Dear competitors and gliding enthusiasts. In mid-March, we announced a delay for the entry-fee deadline until end of May due to the Covid-19 outbreak. Since then, the outbreak became even more severe and sports activities came to a halt. Many events have already been cancelled. We are not expecting the situation to improve within the next weeks. Hence, the IGC, the Organizing Team and the German NAC (DAeC) decided to move the 36th WGC in the 18m, Open and 20m-Multiseat classes from 2020 to 2021.

2020/01/01

2020年のチャレンジ ~グライダー世界選手権ドイツ大会に向けて~
























2020年はドイツで開催される第36回グライダー世界選手権大会18mクラスにJS3で参戦予定です。

JS3には2019年5月のハンガリーでの競技会から慣熟を開始しました。速い速度での旋回→クライムが不十分→自分の技量への疑心暗鬼→判断の悪化、と悪いサイクルに入ってしまい、機体に慣れるまで時間がかかりました。2019年7月のドイツでのプレ大会中に安定してパフォーマンスの出せる重心位置が見つかり、その後はクライムの安定→ガグルの有効活用→判断の安定化と良いサイクルに入れている感じが出来ました。プレ大会は結果7位と良い結果を出すことが出来ました。新しい機体のパフォーマンスにも満足しています。
JS3のオーナーとは2017年のハンガリーの大会から交流がありました。大会での交流を通じてよい信頼関係を築けていたことから、今回は機体、機材車をセットで借用することができ、機材面では不安無く大会を迎えることが出来そうです。

プレ大会に参加できたことで、利用機体だけでなく、飛行エリア、開催飛行場及び周辺市街への慣熟を進めることができました。今回の飛行場は2008年に参加した世界選手権リュッセ大会会場の70km西の隣にあることから、当時のノウハウも生かせるエリアです。また、コンテストディレクターのHenning さんは2018年のチェコでの世界選手権にも大会の宣伝に来ていた際に、「2020年も是非ドイツへ来てください」と声かけして頂いていました。「よく来た!」と歓迎頂き、大会中は困ったことがあると助けて頂きました。現地のオーガナイザーチームとも良好な関係が構築できたと思います。

ドイツはなんといってもグライダーの本場の国なので、競技だけでなく、併設開催されるイベントにも期待しています。1999年、2008年はさすがドイツといった開催内容でした(当時は競技以外に周りを見る余裕が無く、パイロット本人はあまり記憶に残っていないので、同行クルー談)

2020年は2月にチームのキックオフを開催予定、トレーニングは3月から板倉で開始予定です。5月ゴールデンウイーク中に毎年参加させて頂いているハンガリーでの LX Navigation Cup でトレーニング後、7/11、大会開始1週間前に日本を出発します。競技会は7/19開会式、7/20-31が競技会です。今から大会が楽しみです。

本年も応援よろしくお願いします。
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TEAM MARU パイロット
丸山 毅