2017/12/30

2017プレグライダー世界選手権大会 パイロットレポート Task10 07/06

Task
Results
トラック

同じく苦手の高速レース。エリア選択は前日の反省を踏まえて根拠を持って行ったはずだが、判断が上手く行かなかった日。エリア選択で当たり外れが大きかった日になりました。


前日は夜にシャワーになったので、東のコンディションの発達が遅れました。スタートは冷静にもっと待つべきでしたが、ガグルが出たことでスタートしてしまいました。スタートエリア付近は積雲の状況が良かったのですが、1st leg は完全にブルーで、スタート後の1st サーマルに苦労しました。このあたりも地上無線サポートが得られれば、衛星写真で発達状況を見て、スタートするべきか、もう少しスタートを待つべきか、を冷静に判断するべきでした。(トップ集団は maru よりスタートが 12 - 22分遅れてスタート)

予報では南側の山側にサンダーストームが発生すること、前日山側を飛んで、サーマルコンディションでそこまで風が強い感じがしなかったのにもかかわらず、山側のサーマルがまとまっていなくて、荒れているだけで良い上がりが取れなかったことから、パイロットは山側のコースを取らずに、平野側のコースを取ることを想定していました。

分布予報。赤文字で R の部分はサンダーストーム、緑に塗られた部分はシャワー予報のエリア。南側の山沿いエリアにシャワーのエリアが午後遅くに広がることが分かります
スタート前の空。チェコは一面の積雲分布で山側のサンダーストーム発生はこの時点ではありません。


この日は来年のクルー候補が、来年の無線サポートに向けて、国内からオンライントラッキング、ライブカメラでの空、衛星写真情報で観戦、現地クルーは現地の空と、オンライントラッキングをみながらで、双方チャットでパイロットの飛行状況を考察していました。

国内クルーのPC画面。「maru の先行ガグルが北寄りにコースを変更するみたいです!」。
PCの画面上にフィルムを貼って、ペンで書き込んで、写真撮って現地クルーへ転送してディスカッション。良いアイデアだなと思いました


「おそらくこの南側の山沿いに出来たサンダーストームエリアを避けるみたいですね」
地上クルー、リモート観戦だけでかなり分かっていますね。。
実際の衛星写真です。南側の国境の山沿いにサンダーストームが発生してしまったので、この北側の平野側を飛ぶことにしました。

現地14:00
現地15:00 サンダーストームが発達しはじめる
現地16:00 サンダーストームが発達

結果的にはこの平野側を飛ぶ判断は失敗でした。サンダーストームの発生により、平野側がブルーアウトしてしまい、平野側は全く速度が出なくなりました。平野側を選んだチームは軒並み 70% 以下の得点率となりました。bad day です。

コース選択、大体2パターンに分かれました。サンダーストームを避けて北側のコースを飛んだチームは速度が出ず、サンダーストームの横(南側)を飛んだチームは速度が出ました。

根拠を持って判断して、コースを決めましたが上手く行かない日もあります。

この日も4:00に目が覚めてしまいました。クライムも遅れがちでしたので、眠りの維持の重要性があります。

とはいえ、クルー候補生の解析能力のポテンシャルがかなり高いことも分かりました。これだけ高い解析能力を無線でレポートしてもらえれば、かなり判断材料にすることができます。自分の高速コンディションでの飛行能力が上げられれば、来年の試合でかなり活用する事が出来そうです。来年が楽しみになってきました。

ナミビア合宿で高速コンディションの飛行能力を高めたいと思います。

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