2013/06/27

【速報】TEAM MARUが「モンベルチャレンジ支援」対象に!

アウトドア界で有名なモンベル社による「モンベルチャレンジ支援プログラム」の審査に通り、TEAM MARUに対してご支援いただけることになりました!

リザーバー(mont-bell HPより)
 チーフクルーの福崎がこのプログラムを発見。広報チームの河村、葛谷監修のもと申し込み書類作成して応募。連携プレイが実を結び、めでたく審査通過となりました。
空というフィールドを楽しむグライダーのチームですのでメンバは当然ながらアウトドア好きが多い&フライト中に欠かせないリザーバー(丸山が愛用中)を提供しているブランドからの支援とあって、チーム 一同喜んでおります!
ブログ内にリンクも貼らせていただきました。
今後のグッズレポートもお楽しみに!!

(赤石)


mont-bell HPより

2013/06/25

Ostrow エリア研究

ヨーロッパ選手権に向けてエリアの地図作りと、2012年夏のプレヨーロッパ選手権の試合結果トレースファイルからエリアの研究

  • Leszno の東 90km のエリア
  • 北に Powidz, 北西は Poznan、南西は Wroclaw, 北東は Leczyca,  東に Lodz, 南東はLask と周りをぐるっと Class-C,D に囲まれているので、北~東は半径50km のエリア、自由度があるのは西、南のエリアのみとなり、ほぼLeszno のタスクエリアと一致
  • 空域の早見表はこれ 詳細は AIP を見ることが必要
  • タスクセット方向もクラス別にばらすのも難しく、同一方向になりがち(2012年の std, open はほとんど同じエリア)、ジグザグでレグを設定するので、レグが鋭角に交わるため、同じCuラインを使う可能性が高い、ヘッドオンの可能性が高いのでリスクが高まる
  • 滑空場周辺の離脱ポイント、1st クライムのポイントを探す。滑空場西側の森か?
  • スタートポイントは半径 10km 圏内で5個
  • リリースポイントは 滑走路横
  • 大きな地図を使って再度全体を見直し、川が低地を作っている。やはりチャンピオンは低地を避けている。湖も大きなトリガーになるので、このあたりをマーキング
    • ヴィスワ川
      • 南部のクラクフからぐるっとワルシャワを回って北海へ。迂回しているエリアは土地が高い
    • オドラ川(オーデル川)
      • Wroclaw, Zielona Gora を通ってドイツ国境へ。これも直角に迂回しているエリアは土地が高い
    • ヴァルタ川
      • 上記 オドラ川の支流。Ostrow, Leszno ともこの二つの川に挟まれたエリアになっているので土地が高くなっている
    • 川はリフトを誘発するトリガーラインにもなるし、空気がウエットな暖まりづらいエリアにもなる。Cu コンディションの時はトリガーラインになるのが多いと思う。ブルーコンディションの日はリフトが発生しづらいエリアになるので極力風上側を通った方が良いと思う
  • 高速道路が少ない。A2 のようなワルシャワ <-> ベルリンの幹線と思われる高速道路ですら、2011年度版の航空図に記載が無いので、最近出来たばかりのようだ。衛星写真を見ると建設中の高速道路がいくつか見える。
  • 陸送、Ostrow 下見で車でも周辺の走行から、車窓からの眺めと地図のイメージをリンクさせた。特に大きな川だけで無く、低地(ウエットエリア)、低地に囲まれて結果的に高度の高いエリア、逆に高度の高いエリアの間に入り、結果的に低地になっている場所をマーク
    • コンディションが良いとCu だけを見て飛んでしまったり、ガグルの時はガグルをフォローすることに関心が入ってしまい。地上の起伏(リフトのトリガーソース)に鈍感になりがちなので、好条件の時、ガグルの時も地面を観察する量を増やす。
    • day2 の 3rd leg 中盤のブルーエリアはウエットエリアで対流のアクティビティが下がった。3rd leg 終盤は森のエリアで対流が活発になっている
  • 地図を複数回作成する、何度か飛んでみてから再度地図を作り直すことでよりイメージが具体的になる

2013/06/20

2013年7月 グライダーヨーロッパ選手権大会 クルー決定!


次の海外遠征となる7月のヨーロッパ選手権(7/5-20)に帯同するクルーが決定!!
今回は以下の布陣で参戦です。


     前半:チーフクルー 福崎

      5月のプレ世界選手権に続き、大会クルーとして同行。
   頼れるチーフクルーが前半入りして体制づくりを行います。
   ポーランド同行も3回目、と怖いものなし!!

     パイロットはさておき、度々のポーランド行き、
   彼のサラリーマン生活に支障はないのか!?
     気になるトコですけど、あえて聞かないことにします。
   


         後半:広報リーダー 河村

    現地取材・撮影 兼 大会クルーとして同行。
    プロライターである広報チームリーダーの同行により
    いままでとひと味違った発信がされることになります。
    乞うご期待!!
    
    海外取材から帰国してすぐのポーランド行き。
    パスポートとカメラをお忘れなく。

      後半:チームリーダー 赤石

   生活担当クルーとして同行。
   チームの健康とモチベーションアップを考慮した食事作り、
   選手のコーチング&プレッシャーに負けないメンタル作り
   が主な仕事。大会クルーとしても活動予定。

   現地では選手の妻としての社交も必要なため、不安の英語を
   強化中。ポーランド語は本とアプリとbody languageで
   乗り切る予定。
   
   



ヨーロッパ選手権は名前のとおり「ヨーロッパNo.1」を決める大会。日本から参加の丸山は「ゲスト参加」となり、順位はつけてもらえますが1位になっても優勝はできません。が、本戦は来年の7-8月。この時期の気象条件や環境に選手もクルーも慣れるためにもこの大会を一つの練習の場に選びました。なんといってもアウェーでの戦い。現地の事前情報や経験の有無が本戦には大きく影響します。
ご声援よろしくお願いします!!

チームリーダー 赤石


2013/06/15

2013/6/8,9 再びフルバラストトレーニング

6/8,9 の二日間も引き続きフルバラストトレーニング。

競技会では高速滑空性能を良くするために主翼の中に水を搭載します。メリットは高速滑空比が良くなることですが、デメリットは上昇気流の中での上昇率が悪くなること、ハンドリングが悪くなることです。十分な強さの上昇気流があれば上昇率が悪くなることは打ち消されます。練習課題は

  • 高翼面荷重下でハンドリング
  • 特に弱いコンディションで浮いていること
  • 好条件下での高速ドルフィン(ズームアップしながらのセンタリング)


競技で使う Discus2 の違いを認識するために、一日は LS8 で練習して、もう一日再度Discus2 をお借りさせて頂き、違いを確認することにしました。

メーカーが違うので水の搭載方法も若干異なります。前回LS8で水を搭載してトレーニングしたのは2008年で、このときもフルバラスト(200リッター)は技術的に克服できていませんでした。LS8 は140リッターまでは比較的容易なのですが、ここから先はとたんに難しさが増します。
西側の山側で前線がブロックされてスポットで日射エリアが広がり条件は上り調子。

LS8 のフルバラストはやっぱり難しく、離脱後しばらくうまく上がれずにもがきました。100km/h で旋回できず105km/h くらいになるし。幸いコンディションが良かったので降りることにはなりませんでしたが、克服とまでは行きませんでした。ノーズが落ちる感じでさらにテールバラストが必要だったようです。
館林から東側は水田に水が入ってしまい雲底が低い
館林から西側 ~ 太田の西までは水田に水が入っていない(おそらく麦畑?)でスポットで雲底が5700ft まで高くなっていた。伊勢崎の手前から西はやはり水田で雲底低い)
トラックログ


翌日はDiscus2 をお借りしてトレーニング。フルバラストだとどうもDiscus2 のほうが飛びやすく感じます。95km/h くらいで旋回できるし、2回ほど下げて弱いところで上げるトレーニングも出来ましたし、弱い気流を感じるのも問題ありません。(低い、弱いリフトの中で上がる練習はこのリフトがあがるのか、上がらないのかが分かるようになると楽しい練習になります。そこまでの道のりは長いですが)。ブルーコンディションでしたのでグライドしてドルフィンの練習はあまり出来ませんでしたが、高速滑空比はLS8 より優れている感じがしました。
Discus2 は翼の上から水を入れられるので簡単
しかし空は昨日に比べてウエットな上層雲が入ってしまい、イマイチ感じ。。とはいえ日射があれば浮いて入られるだろうと離陸。上がってみると上空の空気は昨日の空気が残っていてリフトはあるが、安定度の高い空気で強い場所は限られる。

先週と合わせてトータル6h ほどのDiscus2 トレーニングが出来、本人的にはかなり満足できています。この調子で試合も行きたいものです。
15:00頃から海陸風前線が東から接近してきたので東へダッシュして前線へ。あまり強くは無いが。板倉近辺は南北の前線が西へ抜けていき上がらなくなったが、栃木市の北には筑波風下コンバージェンスが120-300 deg くらいにできる。
弱いながらも前線性の雲
トラックログ

2013/06/10

ヨーロッパ選手権 @ Vinon

ヨーロッパ選手権フラップ付きクラス(15m, 18m, open) が南フランスの Vinon 滑空場で6/8 から始まっています。

EGC-2013@Vinon 09-06 from LULAFILM on Vimeo.

大会サイト

Vinon 滑空場は 1997 年に世界選手権の行われたサントーバンの40km ほど南にある滑空場です。南フランスはアルプス山脈で隔てられた南側に有り、日本で言えば表日本になります。悪い天気はアルプスで雨を落としてくるので、晴天率が非常に高く、2週間で13日間飛べるくらい天気が良いところなのですが、残念ながら今年のヨーロッパの悪天がまだ続いているようで、南フランスを中心とした低気圧の影響で最初の二日間はノーコンテストになったようです。
上のビデオは大会の広報映像。後半部分はノーコンテストの本日撮られたフィニッシュシーンが使われています。無料曳航するからフィニッシュシーンを撮影させてとオーガナイザーに言われたようです。

Pre WGC 2013 Day1 2012/05/01 review


  • 4/27 練習日最終日 雨, 4/28 競技初日の予定だが雨 ->キャンセル->晴れ、4/29 待機、14:00 グリッド、15mクラスだけ上げてキャンセル、4/30 グリッドだけして雨、競技4日目にしてようやく初日
  • 高層雲の下に積雲900m 雲底(AGL800m),すこし前線は下がったがまだ前線の影響下

  •  134km 1.5h AAT

  • 曳航順番一番後ろ。この日のウエザーとしては曳航順に運がなかった
  • main 90 リッター + tail 2 リッター
  • 多くの機体は地上でダンプ、だが、期待して抜かずに離陸したがこれが失敗の一つだった。
  • 15m クラスを曳航して様子見か、15m クラスの何機かは曳航キャンセルしているが、オーガナイザーは強行する模様。オープンクラスもあわてて準備する。
  • オープンクラスの曳航中にゲートオープンの無線。まだ離脱してないっつーの!!
  • 曳航順が早かった機体はタイミングで上がれたようだが、曳航順の遅かった機体はタイミングが合わず、クライムに時間がかかる。私ももれなくクライムに時間がかかる。
  • 曳航中に水をまだ持っていたため、曳航に時間がかかった、これにより離脱場所が変わったのも失敗点の一つだった。悪いときは積極的に水を抜くべきであった(失敗点)同じ場所、同じタイミングで上がり始めないとクライムできないタイミングがある。
  • 1st サーマルで水を全部ダンプ、ようやく上がり始めるがタイミングとしては遅れ気味。
  • なんとかスタートタイミングでサーマルの上限まで達することが出来た、29L , DT をマークするつもりでいたが、これが失敗。(上限まで上がった後にENL の記録を行い始めて、集団から離れてしまった)。このタイミングでスタートした機体について行くべきだった。(トップ低い、インターサーマル速度低いので、多少遅れてスタートしてもガグルにジョインできる)
  • タイミングを逸して、DT, 29L と低め、遅い時間のスタート。タイミング悪く、スタートラインからのCu ラインが消えてしまい、ライン北側に移動
  • 北側のラインで3機でスタートしたが、低いところから上がる必要があるが、上手くいかない。300m を切ってしまい、1度目は上がり直したものの、2回目に300mを切ってしまいリスタート、ここで粘るべきだった。畑はどこでも降りれる(まだ耕作が始まっていない)ので、本当に低くても上がる練習が必要。

2013/06/02

Discus2 トレーニング

6/1 はDiscus2 オーナー会の皆様にご協力を頂き、Discus2 でトレーニングさせて頂きました。
7月のヨーロッパ選手権は来年の世界選手権と異なり、スタンダードクラスに出場する予定にしています。できれば本戦と同じ機体で参加できる大会で練習と行きたいのですが、時期とポーランドのウエザー、開催地周辺の地形慣熟、レベルの高い大会での戦術練習を主眼としてクラスの異なる大会での練習をすることにしています。

現地ではポーランドのオーナーさんから Discus2cT の 15m バージョンをお借りする予定にしています。Discus2 は飛ぶのも初めてなので、慣熟を兼ねて国内で事前練習させて頂きました。
ポリタンク9個分の水を電動ポンプで搭載

水バラスト 180リッター搭載で翼面荷重51kg/m^2 のトレーニング、テールは 5リッターで重心位置を調整します。
準備中はまだ青空だったのですが、離陸する頃には上層雲が近づいてしまい、パットしない空。。

まったく対流が無い空だったので、時間稼ぎに3500ftまで曳航、リフトの出てくるタイミングを待ちながらポイントを試してみるとようやく大平山の南北の小さな尾根が生きていることを発見。風は110度なので東寄りの風が尾根からトリガーしてくれているようです。。0.3m/s くらいが少しある程度。満タンでは上昇しないので15秒(45リッター)の水バラストを捨てて、翼面荷重を 47 kg/m^2 まで下げたところで少しだけ日射が出始めてようやく0.5m/s上がり始めます。日射のエネルギーの素晴らしいのは日射が出始めて1分もしないうちにリフトが発生し始めるところです。丁度空気が持ち上がる境目のところにいるのでしょう。

3500ft まで上昇したので、大平山東端のエリアを試してみますがここはよくなく、平野も駄目、再度同じところにもどして上がり直し、このあたりから風が130度くらいに降り始めてきました。良くない兆候です。次は田沼も試してみたけどやっぱり駄目、再度大平山に戻したころには風が180度になってしまい、こうなると遊水池の lake breeze 影響下に入り、温度が上がらなくなるのでリッジも弱くなってしまったので着陸することに。2h 少しでしたが、ヨーロッパでありがちな弱いコンディションでも水バラストを持ったまま飛び抜けるためのトレーニング想定としては良いトレーニングが出来ました。あらためてオーナーのHiro Yamada さん、オーナー会の皆様ありがとうございました!

トラックログ

Discus2 は車輪レバーが右側壁部分にあるのですが、レバーが小さく、非常に持ちづらいのですが、この機体はオーナーさんが改造を施して非常に持ちやすいレバーになっています。シュンプヒルト社の単座機はみなこの形状で持ちづらいので、今度メーカーにもこのオプションを作ってくれないか聞いてみたいものです。
黒い丸い持ち手の部分が改造パーツ。非常に使いやすい