2013/12/23

2013ヨーロッパ選手権フライト日記 day4 (7/9)

Task 438 km 昨日と同じような場所だが長くなる 
Results 27位 89.1 km/h 698 Point 昨日とほぼ同じ
Meteo  昨日よりは積雲になる予報

Grid
水メイン 80 + テール3リッターでテールを 0.5 減らしてみる。少し状況が良くなった感じがする。
Briefing

写真が無い。。

flight


start 前


start

V は南で 1600m まで上がってスタートしている。私のスタートは 3km 手間で 1550m , 1420m でスタートしている。


1st leg

Cu street 弱い北風 Y1 にドルフィンで置いて行かれる(Kawa様と同じ状況)
リフトの中での引き上げが上手くいかない。

ostrow -> leszno のコース、北側が高いが森が無い南側は低いが森がある
kawa は南寄りのコースを取っている。常に100m くらいボトムもトップも高い。1st leg はいつもの 30km グライド + ドルフィンでサーマルは4個くらいしか使わない、あとはドルフィンで L/D 100 を出す飛び方


1st leg 中盤 
Leszno 周辺でストリートがずれていて、ガグルから遅れたタイミングで一人になり、ストリートが多くて迷ってしまい、右往左往してロス。迷わずまっすぐ進むべき。



1st leg 後半 Leszno から Jerona Gora の途中のオドラ川を渡る。ここは南北の川で北風の時はいつもブルーになる。南下して n sol のあたりが森が一番川に近いので、このあたりで渡のが良さそう。

2nd leg
割と順調だがテールウインドのため



3rd leg

750m 切ったら1msでもあがっている。1000mまで上げ直して次の雲間で届くまで上げ直す
このとき上げすぎない、次の雲を決めて、次の雲に届くまでにする。


3rd leg 前半

再度オドラ川を渡る。このあたり弱い。オドラ川過ぎた後もしばらく湿地帯が続く(Leszno の南北の電車エリアまで)、弱いがあるので、繋いで前には出れるが、落としすぎには要注意。オドラ川で 1.3m/s で1500m まで上げ直し。6 は低いまま出て行く(彼は低くてもどんどん先に出ていく)










Leszno の線路エリアまで来てようやく強い積雲で 1700m まで上げ直し。ベルギーとジョイン



途中で wing tip のカバーがはずれてブラブラになる。飛んで行ってしまうかとヒヤヒヤしながらのフライト。(飛行中ずっとバタバタしている) L/D も2くらい下がっているので注意してフライト(結果最後までテープががんばってくれた)組み立てて6日目、一度もばらしていなかったので、貼り付けたテープが縮んでしまい、テープが不十分な状態になったらしい。着陸後、幅広なテープに張り替えて、毎日チェックすることに。


ここで join したベルギーに徐々において行かれる


3rd leg 後半はブルー気味になり、 30km L/D 100 ドルフィンは出なくなる。

3rd leg 4th point が川の上なので手前で高度を撮ることを考えていたのに忘れて突っ込んでしまい高度損失。早めに出ているのだから時間はある。悪くなるエリアの手前で高度をとる。




3rd leg の後半で 21 に追いつかれる。クライムで 100m くらい遅れて、低くなったときに前に出るので躊躇してさらに先で良いのを拾われて遅れてしまう。まだ対流している空の時は減速せずにおいかける。


4th leg
4th leg 90 deg オフトラックはいくら隣だからとはいえ無駄。先を見て進もう。疲れてくるととんでもない判断間違いをする。
とはいえ、旋回点だけ見ているのではなく、帰りに使う、ではなく行きでも積極的に使う



Kalisz は川の中だが街で上がる



5th leg
17.5km 700m L/D finish 30 計算(1700 ft + 500 ft = 2200ft ) だが実際はギリギリギリギリフィニッシュになった



1hpa 気圧が下がると 9m 高度が実際より下がる。気圧が下がる予報の時(高気圧が抜けていくとき)は高度計を信じては駄目、気圧がどれくら下がったかを確認する必要がある。朝の予報で確認すること。地上に気圧を読んでもらうか。


まとめ

kawa の finish
40km 1350m (L/D 30 で 0m finish)
3km 手前の finish ring で 220m 180 kph (対地 60m)
そこから減速して 1.5km で 220m で 130 kph

1st leg の Kawa のオフトラック



赤 maru 青 Kawa 様
大分オフトラックしているように見えるが、1st leg が160km あるので、20 deg のオフトラックで 6% のルート増、160km なので10km増えるだけ。





左 maru 右 kawa 様
1st leg で kawa 様は 160km で5つしかリフトを使ってない、maru は9個




1st, 4th, 5th leg の違いが顕著




得点率 90% (900点)くらいの選手と比べてみる

左 maru 右 GX(チェコ)




やはり 1st leg, 4th, 5th leg で差がある。
1st leg はサーマル5つのみ、kawa 様に比べるとちょっと下限高度が低い。




得点率 80% (800点)くらいの選手と比べてみる

左 maru 右 ALB(ベルギー)



Kawa 様の時ほどでは無いが、1st leg で 10km/h , 4th leg で 13 km/h 遅い



遅かったのは1st, 4th, 5th leg
2nd , 3rd leg はそれなりに飛べている。
  2nd 風に平行なテールウインドのレグ、オンコースがほぼラインだった
  3rd 風に直行。雲量が減り始めて、選択肢が限られているので迷いが減る
苦手なのは積雲の多いコンディション(1st leg)
-> Discus2 の上がりが上手くいっていない、リフトが多すぎ、長いレグでオフトラックするべきか迷う

弱くなってから、ブルーアウトしてから下げて、弱いのを拾ってしまう。減速してしまう(4th, 5th)
-> 下げない、丹念に強いのを探す(弱いので満足しない)


インターサーマルグライド
  1.2m/s   145 kph
    1.8 m/s   175 kph
   2.5 m/s    190 kph

のイメージ


map はやはり二つ必要、スケールを変える、方向を変える、で地表の高さを表示するのと、左右のストリートを観察する

積雲エリア が ブルーエリアに変わるときは、高低差に特に注意する。ブルーで川を渡るときは弱くなる。渡った後、高地エアリアがあるなら必ず良い。低く川を渡らないよう、手前であげる、マークしておく。
先が高いエリアの時は信じて渡る

課題
1. 積雲下でのあがり、上から引き上げられる吸い上げに合わせて上がれてない
2. 積雲下でのドルフィン 今のところソリューション見えず、だらっと飛びすぎていると思う。
  とくに遅れたとき(一人になったとき)は慌てて加速しすぎていて、飛び越してしまっている
  ドルフィンすべき時に飛び越してしまっている
  これを恐れて逆に遅すぎることが多い、ので、平均速度が上がらない
3. 雲量が多い積雲の時のコース取り、特に雲底まで上がってしまった場合
   地上に映る影を見てもよく分からない
   上がりきる前にコースを決めておく
   上がりきることに固執しない
 オフトラックを怖がらない。まずは連続していると思ったらオフトラックを試してみる。迷うと蛇行する。
 近くだけを見てしまっている。コースに対しての積雲の連続性をどのように判断するか?
4. 弱くなってから、強いのがヒットできてない、下がることを迷わずに前に出る

2013/12/15

2013ヨーロッパ選手権フライト日記 day3 (7/8)

Results 24位 98.2 km/h 699 Point
Meteo  昨日よりブルーになる予報

Grid
今日のグリッドは昨日よりもう一列前、今日はスタンダードクラスからの曳航なので曳航が早い。準備も早めに、スタートも早めになる



12:00予報 弱い前線が通過

14:00 高気圧、次の前線の間





明日は前線接近

逆転層の高さは同じ程度だが昨日よりdew point が下がってドライな空気になる。予報も後半ドライ
予報ではブルーだが離陸時点では積雲
フライト


1st leg
スタート直後 Cu 発達で飛びやすい


3rd leg 前半
3rd leg 前半 雲が減ってくる。1st leg はドルフィン主体だが、2nd leg から上がって、前に出るクラッシックな飛び方に。
3rd leg 中盤
3rd leg 中盤 さらに減ってくる

3rd leg 後半 
3rd leg 後半

4th leg
4th leg ブルーになってくる。弱いのを拾ってしまい、速度が下がる

5th leg
final glide

1st leg 前半
1st leg start で Kawa 様に合流できたので、試しに一緒にスタート。後半ブルー予報のためか、この日は珍しく Kawa 様も早めのスタート。一緒にスタートして、同じ様にトレースして飛んでいるはずなのに、ドルフィンでこれだけ差がついていく。バロのチャートでもドルフィンしていることは分かるが明らかにグライドが違う。



左 maru 右 kawa 様。3rd leg のブルーになったところで弱いサーマルを4つつかって800m- 1200m であげているのだが、kawa 様は強いのを2つで 700m - 1500m で高く上げて、セレクティブにグライドしている

いつも通りの違い(mean L/D, 平均速度、平均上昇率)

フィニッシュの入れ方の違い
Y1
  • 40km 1350m で 160-170kph でfinal
  • 26km 1050 で 180kph L/D 24
ECC(maru)
  • 35km 1000m L/D 37 で 135kph しか出してない
  • 160kph まで出しても L/D 30 でるのに出してない。高速時の L/D を理解していない
  • 最後 10km も L/D 24 まで来ているのに 160kph くらい、なので、avf 154 kph になってしまう
  • ずっと 180 kph でプッシュし続ける、finish alt を残さずにプッシュする(とくに 20km くらいから)
last 25km のグライドを比較
Y1 avg 177 kph 1108m 16:37:58 16:44:56 0:07:00
ECC avg 154kph 1027m 16:46:10 16:54:35 0:08:25

2013/12/06

クロスカントリーソアリングセミナー

ステップ1 day1 講習の様子
私(丸山)の所属する「日本グライダークラブ」にて、ライセンス取得後のレベルの人を対象に「クロスカントリーソアリングセミナー」をはじめました。
 学生時代に大学等のクラブでグライダーを始めた方々だけでなく、社会人になってからグライダーを始めた方も多数いらっしゃいます。そんな社会人でスタートする方々は、ライセンス取得までは結構がんばって滑空場に通われるのですが、ライセンスを取得後は最初の大きな目標が達成されて次の目標設定が出来ないためか、ぱたっと来なくなってしまう、ということが起きています。また、学生時代ライセンスまでは取得しているものの、必要な知識・経験を身につけられていないため、クロスカントリーのステップにうまく移れない会員の方も居ます。
 ライセンス取得前から取得後の会員の方で、クロスカントリーフライトを将来的にしたいと思っている方に向け、ライセンス取得後の適切なクロスカントリーフライトの目標設定と、目標達成のために必要な知識、技術を段階的に身につけることを目的として、このセミナーを開催することとなりました。なお、セミナー開催には、同じクラブインストラクターのNさんに協力を頂いています。

 このセミナーでは4 つのステップを設定しています。ステップ1 - ステップ4 までを4年間かけて、年間 40h 程度を飛行しながら50km クロスカントリーを目指します。今年は ステップ1 として、まだ自分自身でのソアリング知識が無い人を対象とした座学講習から開始しました。ステップ1の学科シラバスだけでも 6h 程度かかることが予想されるため、土曜日のフライト後、3週末に分けて座学を開催しています。

Step1 では下記の座学のあとにローカルソアリング、C章取得
Step2 ではローカル3角周回、銅賞
Step3 では拡大3角周回と5h フライト
Step4 で 50km クロスカントリーを目指します。

【Step1のシラバス】
 day1 2013/11/23 開催
  ・イントロダクション コース概要
  ・ポーラーカーブ 最良滑空速度
  ・マクレディー理論 ドルフィンフライト
 day2 2013/11/30 開催
  ・旋回半径
  ・ローカルソアリング
  ・リスクマネジメント
 day3 2013/12/14 予定  ・サーマル
  ・センタリング
  ・ガグルでの安全管理
  ・コンバージェンス 基礎
  ・リッジサーマル 基礎

実施した2回の座学はいずれも20名前後の参加者でした。
来年の今頃にステップ2の座学を予定しています。

 今回のセミナーとは別に1-2月に日本滑空協会主催のセミナーも予定されていて、講師をさせて頂く予定です。アジェンダはソアリングに関するものを考えています。
スケジュールは近日発表予定ですので滑空協会ホームページをご参照ください。

3年くらい前から少しづつ資料を作り始めて、昨年(2011年)に滑空協会で実施した講演では 120ページほどのパワーポイント資料を使用しましたが、その後400ページくらいまで拡張しています。 将来的にこのあたりのソアリングセミナーをすべてパッケージ化して、正しい知識・技術を習得したソアリングパイロットを育成するために全国行脚を出来るようにしたいと思っています。私のやりたい「操縦教育のイノベーション」の一つにしたい、と考えています。

Pilot 丸山