ページ

2024/08/16

グライダーヨーロッパ選手権大会2024(Tabor) Day8,Day9

13.AUG Tue/ Competition Day8 (Task8)

Assigned area task with 3 areas
Task time:3:15→2:45
Task distance:215.9km/489.7km(347.2km)
快晴の朝。空はなんとなく秋の雰囲気です。気温は30度まで上る予報ですが、逆転層が強くグライダー競技ができる上昇気流の高さになるまで時間がかかりそうです。

毎日のブリーフィング前にスタッフが作成したショートムービーが流れます。今日は気象担当のヤン・ホラックさん(2018年の世界選手権も担当)の予報がテーマ。グライダー界で人気のグライダー気象予測システムのSkysightとヤンさんの予報、どちらを信じる?という問いにパイロット達がコメントしました。昨日のフライト前に投票依頼されたMARUも登場。ヤンさんの気象予報のときはいつも笑いがあり、人気者です!
気象担当のヤンさん

Maruはヤンさんに1票!

さて、今日はどんな日になるでしょうか

上昇気流の発生を待って離陸開始。タスクタイムは 2:45に。飛行場の近くはまだ雲ができていませんが、遠くには雲ができてきました。Maruも離陸。
前方にクラウドストリートが見えますが、ちょっと遠い。

本日はAAT。ゴールしました!
上空での冷え防止にしているブーツカバーを脱いでるところです。地上は今日も暑かったです。今夜はインターナショナルナイトがあるので急いで撤収です。

<パイロットコメント>
本日はサーマルのスタートが遅くなり、タスクタイムは2:45に短くなりましたが、レースは積雲高速コンディションとなりました。
スタートライン付近の積雲の状況が良くなかったのですが、スタートラインから北側に離れところにクライムできる積雲ストリートが形成されているのがスタート前に確認できました。
スタートラインの北2kmでクライムできた14:12に1回目のイベントマークを押して、8分間のスタートウインドウを待機開始したのですが、コンディションが下り坂のサイクルに入ってしまい、8分後のスタートウインドウの時間までスタートライン付近で良い高度を維持するのが難しくなったので、1回目のスタートウインドウをあきらめ、次のスタートタイミングに頭を切り替えることにしました。2:45のタスクタイムなので、14:45までにスタートできれば、17:30までにフィニッシュできる計算です。再び積雲のサイクルが良くなってきて、クライム出来るようになった14:31に2回目のイベントマークをスタートライン北7kmで押して高度を維持、その後ラインまで4kmのさらに近い積雲まで移動してスタートウインドウを待機、イギリスが出たのを見てスイスとスタートラインに向かい、14:41に良い高度でスタートすることができました。
第一レグは、事前に確認したストリートの方向で非常にうまく飛べました。
第二レグは、フォローしたガグルがもと来たストリートを使わずに、南側のルートを選択したことで、レグの前半は良かったのですが、レグの中盤でブルーホールを突っ切ることになり、高度を損失して弱いサーマルで上がりなおさざるを得ず、速度を下げることになりました。
第3レグはガグルが迷走し始めたので、一人で飛ぶ選択をして、先にフィニッシュしました。
平均速度130km/hは達成したい日でしたが、結果的には123km/hとなってしまい、もったいなかった日と思います。

全体
・1回目のスタートタイミングでスタートした方が、高いバンドを使えて、速度が速くなりました。17:00過ぎまでのフィニッシュが良かったようです。


・ルートは、第一レグで利用した北側のルートを第2レグでも使った機体が速くなりました。ガグルから離れて飛ぶのも難しいので、リスクマネジメントでガグルで飛ぶ判断と、自分の判断で飛ぶ選択のバランスは難しいと思いました。

・CuストリートのAATでセクターが鈍角に設定されている場合(第2エリアの例)
 ・行きと同じルートを使う
 ・鋭角にターンして使えるストリートは往復する
 ・地面の高いところを選択する




インターナショナルナイトの様子は別途!


14.AUG Wed / Competition Day9 (Task9)

Assigned area task with 3 areas
Task time: 2:45
Task distance:167.5km/544.9km(354.9km)
朝から暑さを感じてます。トップは低めの予報で、ブルーコンディションの難しい日になりそう。準備中、遠くに積乱雲がみえました。荒れた気象条件になる可能性あり。

高層の雲がでてます。
遠くに積乱雲が。

毎日のブリーフィングで行われる前日のデイリートップの表彰。スタンダードクラスのデイリートップはフランスの女性パイロットでした。フランス、チェコは上位に食い込む女子選手が多くいます。グライダーの選手権はグライダーのスペックによるクラス分けはありますが、男女区別はなく、同じ土俵で競います。男子世界選手権はないのですが、女子世界選手権はありまして、こちらは女子選手のみ参加です。


発航開始。最初に発航するクラブクラスのガグル(集団)が近くにできました。同じサーマル(上昇気流)を使って高度を上げています。大集団のガグルが形成されるときは、近くに他の良いサーマルができていないことが多いです。今日は早めにスタートしたい、と言ってました。Maru, keep high!


翼の下から見上げるさきにガグルがいました。

グライダーが集まってガグルを形成。同じサーマルを使って上がっています。
日傘が大活躍


スタート前。ガグルを組んで上がっています。

スタートして1時間半たちました。今日は2:45の時間内でどれだけ長い距離を飛べるか、の勝負です。ということは、平均速度が速いほうがよいのです。いま、ガグルと一緒に第二旋回点を目指しています。積雲もでてきてコンディションは良さそうです。
ガグル(集団)と一緒に飛んでいます。

地上は日に日に暑さが増しています。風が吹けばまだいいのですが、クーラー無しのテント下はだいぶ暑くなっています。今日はアクロの世界選手権に参戦していた酒井さんがポーランドで美味しそうな高級アイスをおすすめしていたので、がんばっているご褒美に地上もアイスタイムすることにしました。
飛行場から見えるクラウドストリート。地上はとにかく暑い!
MAGNUMという高級アイスとkofola。
kofolaはcolaに似ているけど味が違います。よく売れています。

あれ、気がついたら高度が低い...エンジンかけてリスタートしたようです。残念。
お迎えに行ってきます。

Keep highを心がけて飛んでいたのですが、高度をさげてしまったあと上昇気流にあたらず。アウトランディング扱いで戻ってきました。



<パイロットコメント>
本日はチェコ予報は後半積雲、スカイサイトはほぼブルーでサーマルトップが低い、と予報が割れましたが結果的にはチェコ予報が当たりました
スタート前はブルーで高度が取りづらく、スタートタイミングをガグルと合わせずらく、エリアタスクだから焦る必要は無いのに、焦ってしまって単独スタートになりました。
第一レグはクラブクラスとも一緒になり、第一エリアをターンしてくるあたりで先行したガグルと合流でき、第二レグ前半はガグルと飛ぶことができたと思います。
第2レグ後半の第二エリアに入る前に一時的にコンディションが悪化したタイミングで、高度差があるままガグルを追いかけてしまい、高度を下げてしまってエンジンを再始動することになりました。
コンディションが変化したときのギアチェンジのタイミングが遅れたのが失敗で、立ち止まって弱くても高度を上げてから出るべきでした。
エリアタスクだったので、コース選択は元来たコースを戻る組と、南に分かれた組と、大きく二手に分かれました。同じコース取りでフィニッシュできた人たちもいるので、コース取りが悪かったか、変化への感じ取り方が不十分だったか、もう少しできることがあったのでは、と悔やまれるフライトになりました。







*Facebookへの投稿記事を加筆修正して掲載しています。

0 件のコメント:

コメントを投稿