フォルクスワーゲン純正ヒッチ 格納式 |
学生クラブの分業システムは大量のパイロットを育成する上で有効なシステムですが、システムとして分業ができあがりすぎる部分があり、上記のようなグライダーパイロットとして大切な自立したパイロットを育てる部分について、欠けている部分があります。この文章を読んでいる若い学生パイロットの方で、将来優れたグライダーパイロットになりたいと思う人は、このような環境においてもいかに自立したパイロットになるかを考えて行動するべきで、機体の分解組立、トレーラーオペレーションは人任せにして飛ぶだけでは無く、積極的に取得しておくべき技量の一つです。
当然社会人になってから、車を選択する際にも、まずはトレーラーヒッチが取り付け出来るかが車選びの前提条件になります。(昔でしたらパジェロやハイラックスサーフはボルトオンでヒッチ取付が出来ました)
今でしたら Google で車種と「ヒッチメンバー」と検索すればいくらでも取付業者と費用は出てきます。
関東で利用されている代表的なヒッチメンバー取り扱い業者
・ニューオーイーエムサプライ
私はここに今まではお願いしていました。
場所は三郷、取付は朝車輌を持ち込みして一日で完了します。
例えばスバル車についてはこんな感じでラインナップをそろえてくれています。
本体 6-8万、取付1-2万、配線1-2万円くらいでしょうか。
Witter社のヒッチ レガシーアウトバック |
ここか国産ヒッチもあつかっています、例えばスバル車で比較するとこんな感じです。
1t以下の牽引重量の物のあるので要注意です。
自信があれば自前で海外からヒッチメンバーを取り寄せ、図面は付いてくるのでそれをもとに取り付けることも可能です。穴加工が必要な場合があるので、融通の利く修理工場の方がよいかもしれません。
スバル純正ヒッチメンバー |
ヒッチメンバー取付時の注意点
メルセデスの純正ヒッチ。使わないときはしまえます。 |
・牽引重量
Cobraトレーラーの場合、単座エンジン無しグライダーでは搭載状態で約 750kg、複座エンジン付きグライダーですと、トレーラー搭載状態で約 1.5t になります。(Cobra 社ページ)上記重量に対応出来るヒッチメンバーが必要になります。
ヨーロッパ製は大抵 1.5t 以上の者が多いです。以前レガシーで利用していたアメリカ製(Draw Tite社)のヒッチメンバーは 1t までのもので、つかっているうちに溶接にクラックが入りましたので溶接し直しました。その後信頼出来る Brink社のものに交換しています。国産もジェットスキートレーラー用は重量が軽い物があるので要注意です。
・ヒッチボールサイズ
アメリカは 2 inch のボールサイズですが、ヨーロッパは 50mm になります。
微妙なサイズ差ですがつながりませんので発注の際に間違えないように。
・電極 7ピンヨーロッパタイプ
国によって異なりますが、グライダーで一般的なのはヨーロッパ7ピンタイプ。最近は13ピンもでてきていますので注意。変換コネクターを入手しましょう。
配線図はググれば出てきます。灯火が着かないときは配線をテスターでチェックしてみましょう
運転の注意点
・速度を出しすぎると自励振動に入り、トレーラーが左右に揺れ始めます。一度揺れ始めるととまりません。エンジンブレーキでゆっくりと減速するしかありません。100km/h 前後から振動が始まりますので、国内高速道路は法定速度の80km/h を上限に走るべきです。山道の高速道路では下り坂で気がつかずに速度が出てしまいます(私も以前韮崎へ毎春陸送していた頃は笹目トンネルを抜けて、勝沼の坂を下るときがもっとも神経を使うときでした)。知っているだけで過去20年に4件の大学航空部でトレーラーを高速道路でひっくり返す事故をしています。いずれも速度出し過ぎによる物です。避けられるなら山がちな道路は避けて、平野を走るべきです(中央道よりは東名自動車道)。
・直線バックについては構造を理解しないとうまくいきません。オススメは牽引免許取得で自動車教習所に通うことです。20年ぶりに教習所に行くと、以前のスパルタ教育から、サービス業に変身していて、グライダーインストラクターとしても教え方が勉強になります。
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