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2015/02/26

IGC meeting に出席します


2015/02/27-28 にスイス ローザンヌで開催される IGC 総会に参加してきます。

 グライダースポーツはスカイスポーツ全体を統括している FAI のもとに IGC (FAI Gliding Commision) が設置されており、年に一回開催される総会の場でグライダー競技会のルール(FAI Sporting Code Annex 3A)、記録飛行、バッジフライトのルール(FAI Sporting Code Section 3,  Annex A, Annex C)の改訂、および、カテゴリー1競技会の開催地が決定されます。

 各国から1名の委員が参加します。日本からは滑空協会常務理事の甲賀さんが委員(Delegate)をされております。私は2012年から副委員(Alternate Delegate)を担当しており、競技会ルールに関する部分で甲賀さんのサポートをしてきました。

 来年から正委員を私に交代することになり、今年は各国のメンバーを紹介していただくため、甲賀さんと二人で参加を予定しています。上記ルールのうち、競技会部分のルールはかなり読み込んでいましたが、記録飛行、バッジフライトについては1995年にオーストラリアでバッジ取得後は細かく読み込んでおらず、学生に「銀賞飛行をトライしよう!」と言いながら、細部は理解していない部分がありました。今回参加するにあたり、正月休みから Sporting Code を改めて全部読み直してみました。

 改めて思ったのは、国内で滑空スポーツを盛んにするために、まずはガラパゴス化を避ける必要があります。「世界標準は何か」を常に理解し、取り入れた上で、次に必要になるのが日本の独自性を伸ばすことになると思います。他のスポーツ競技の取り組みを見てみますと、サッカーでは当然のこととしてやっています。先日、卓球女子ナショナルチーム監督の村上さんのお話を聞く機会がありましたが、卓球も世界のルールにキャッチアップすることの重要性を言及されていました。女子バレーボールの眞鍋監督の講演でも同じことを言われていました。

 とはいえ日本人にとって言語の壁は大きいので、普及を目指すのであればSporting Code の日本語化は必要と思います。Sporting Code はまず General Section があり、次に、各スカイスポーツのカテゴリー毎に細分化されたルールがあります。General Section は航空協会で翻訳いただいている物があります。日本の他のスカイスポーツをみてみると、日本から世界チャンピオンを輩出している気球の世界では日本気球連盟のホームページにバルーンのカテゴリーのSporing Code Section 1が翻訳されてあります。このあたりは是非見習いたいところです。

 手をつけられるところから始めるには、まずは FAI 公式立会人、国内滑空記章試験員向けの講習会資料を拡充、毎年のルール改訂にキャッチアップした内容にしていく、講習会の開催頻度を増やして、周知を広めていくことから始めようと思っています。

 正月休みを使ってSporing Code を読み終わった1月の中旬に Agenda が発表されました。総ページ数で 200-250ページ程度の議事が事前にアップされますので、内容を確認した上で、甲賀さん、理事の皆様と投票方針を確認します。こういったものは過去の改訂の経緯、競技会で実際に発生した事象からの改訂がありますので、背景を理解することが必要になりますし、過去の改訂の流れを知ることも必要です。実際今年の改訂も昨年の世界選手権、一昨年のヨーロッパ選手権での反省を踏まえた改訂が盛り込まれています。あわせて過去のミーティング議事録も数年分は目を通してみました。

 今年のアジェンダは大きなカテゴリーで見ると下記3つのカテゴリーに分かれます。
1. 各 working group の報告事項
2.  2018年の世界選手権開催地の決定
3. Sporting Code の改訂


Sporting Code 改訂は Year 2 approval と Year 1 approval に分かれています。まずは方向性を最初の年に決めて、細部を次年度の総会で決定する、といった形がとられているようです。Sporting Code 改訂は昨年提案されて大枠の方向性は決まっている Year 2 approval のものが多く、新しい提案はあまりありませんでした。

世界選手権開催地はフラップ付きクラスがチェコ、フラップ無しクラスがポーランドしか立候補がない珍しい状況で、今回は信任投票になりそうです。

今年の目標はまずは30名ほどの参加の予定されているメンバーとの顔合わせ、リレーション作りをすることが目的です。数名は過去の競技会で顔をあわせているメンバーも居ますので、そのメンバーを中心にリレーション作りをしてこようと思います。


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