ページ

2013/08/30

フライト中の水分補給と熱中症

 みなさんいかがお過ごしですか? 寝苦しい真夏日も過ぎ、さすがに朝夕の気温は体に優しくなってきましたね。

 さて、今年も「熱中症」の話題に事欠かぬ夏でしたが、今回はグライダーパイロットと水分補給の話をしようと思います。透明なキャノピーに囲まれ太陽光がサンサンと降り注ぐ中、時にフルマラソンより長い間戦い続けるパイロット。彼らはいかに熱中症を防ぎ、いかに身体能力を最高に保つのか? スポーツとしての観点から、まるにフライト中の水分補給について語ってもらいました(河村)

ーーーフライト中の水分補給はどうしているの?

よく「熱中症にはナトリウム入りスポーツ飲料が効く」って言われるけど、僕も機内にスポーツドリンクを持ち込んでいる。味の素のアミノバイタル

ーーーただの水じゃないんだね?

うん。運動中に水分を補給するのは大切なんだけど、「体の浸透圧と同じ塩分濃度のスポーツドリンクのほうが運動時の吸収の面から好ましい」って言われてるんだ。水はね、一度に沢山摂取しても体の浸透圧を一定に保つ(ホメオスタシス)作用から、そのほとんどが尿として排出されてしまうんだ。

ーーーどのくらい持って行くの?

合計2.5リッターくらいかな。一般に体重の2%の水分が失われたら運動能力や筋力が低下して、3%以上では体温調節に支障が出るって言われてる。僕の場合、2%は1.3リッター、3%で約2リッター。真夏の大会だと汗が止まらないほど暑くなることもあるし、場合によっては6、7時間飛び続けることもある。それに、万一アウトランディングした場合でも回収部隊が来るまで何も飲めないんじゃあ辛いからね。

ーーー「合計」ってどういう意味?

僕の場合、リスク分散の意味も込めてボトルを2つに分けているんだ。グライダーのような競技では何においてもバックアップを持っていることが大切なんだ。

ーーーどういうタイミングで飲むの?

一度にガバッとは飲まない。水分は少しずつこまめに取る。意識的に、積極的にね。この考え方をハイドレーションというのだけど、まだ知らない人も多いんじゃないかな。水分は摂取から吸収まで意外に時間がかかるんだ。だから「ただ取ればいい」んじゃなくてこまめに取り続けることが大切。

ーーー競技中は面倒じゃない?

面倒じゃないよ。ペットボトルの蓋を開け閉めしているワケじゃないからね(笑)。これ、右の小さいボトルも左のバッグもキャメルバックというブランドの製品なんだけど、どちらもチューブがついているでしょ? その先をチューチュー吸うだけ。グライダーのように操縦桿から手を離せない状況が続く時でも簡単に飲める。フライトに集中したままね。

いい結果を出すには自分のコンディションを良好に保ち続けることが大切。それには体内の水分量を一定に維持することが必要なワケで、今のところこのシステムがベストだと思ってる。




ーーーもう少し詳しく教えてくれる? 製品名とか


ひとつはキャメルバックのエディボトル 0.5 リッター 。これはスポーツドリンク専用ね。スポーツドリンク系を入れると必ずカビるので毎日掃除がしやすいボトルタイプにしてるんだ。

ただ、エディボトルは標準で飲み口にロックが無いので気圧が下がるとボトルの内圧が上がって水があふれてしまう。これでパラシュートを水浸しにする学生を沢山見て来た(笑)。なので、これにはエディボトルハンズフリーアダプターを取り付けることが必要。写真のチューブの部分ね。ホームページを見たらわかるけど、日本での取り扱いはモンベルだよ。

これは飲み口のところがハイドロロックになっていて、上空に行って気圧が下がってもこぼれることがないんだ。





もうひとつはアンボトル 2リッター。今回のモンベルチャレンジ支援プログラムでご提供いただいたもの。もともと同じものを8年ほど使っていたのでニューモデルに置き換えてもらった。こちらにはフレーバーウォーターを入れてた。フレーバーウォーターはヨーロッパのスーパーでペットボトル入りで普通に売っている。ほら、あのレモン味のやつ。グランドクルーも飲んでたでしょ。僕のお勧めは Volvic Citron。日本で販売しているのと違って全く甘みがなく、レモンの香りのみでとても飲みやすい。ただ、ポーランドではVolvic が売っていないので類似品を使ったけどね。


アンボトルは新しくなって使いやすくなってたよ。開口部(フィルポート)が改善され、開け閉めがしやすくなったし、チューブ取り付け部にクイックリンクが導入され、掃除の際に取り外しがしやすくなった。

ーーー使用上の注意点は?

実はヨーロッパに行くとかならずお腹が下り気味になっていたんだ。今までは硬水のせいだろうと思っていたんだけど、見えないところに結構カビがたまってた。もしかしたら今までは掃除不足だったのかも…というワケで今回はブラシセットを導入。

使用後はキレイに水洗いした。特にチューブの中は水洗いだけでは綺麗になならないのでセットの細いブラシを使って毎日掃除するくらいのほうがいいと思う。

ーーーどこに積んでいるの?

操縦席の後ろにベルクロでぶら下げてる。だから普通に操縦席を見ただけでは見えないよ。写真は座席を前に動かして撮ったものだけど、わかるかな。ぶら下げておかないと、座席の下に落ちてきたり、お尻で踏んでしまってこぼしてしまったりするからね。それから、アンボトルはぶら下げるためのストラップがついているんだけどエディボトルはついていない。だからベルクロストラップは常備してる。

座席右側面のブームマイクにチューブをベルクロで固定
チューブは無線機のブームマイクにベルクロで固定してる。ヨーロッパのパイロットを観察すると、スパイラルチューブでマイクに固定してしまっている人も居たよ。

そして飲み口を自分の方向に向けてセット。細かいことだけど上空では結構気になるんだ。




良い例 飲み口が自分の方を向いてる










悪い例 飲み口が明後日の方向を向いている。














とにかく、こまめに水分を補給することが大切。よく「トイレが近くなるから水の摂取を控える」って話を聞くけどそれでは本末転倒。トイレ(小)が近くなったらトイレを済ませばいい。自分の必要量に合った簡易トイレを用意しておくだけの話。目的はあくまでも「体内の水分量を一定にする」こと。そして「運動能力も判断力も最良の状態にしておくこと」にあるからね(丸山)。


なるほど。水分補給だけとっても、パイロットがかなり気を遣っていることがよくわかりました。さて、次回はフェイスブックで告知した通り食べ物の話をさせていただこうと思います。パイロットは上空で何を食べるのか? これも気になる話です。それではまた!(河村)

2013/08/22

ポーランドってどんなとこ ?

ポーランドについて、皆さんのイメージは「東欧」って感じだと思います。私も行くまではそんなイメージでしたが随分イメージが変わりました。
  • ユーロ危機にもかかわらず経済成長率 4.3%、ここ10年くらい4% 前後で推移。ユーロ圏ですがユーロ危機の影響は少ないようです。その分物価も上がってます。一人あたりGDPはまだ日本の1/2くらいですが上昇中、物価は半分くらいのイメージです。、
  • 人工 3800万人、人口の 50% が 35歳以下、でも少子化は始まっているとのこと。とはいえ街に若者が明らかに多い。1.3億人で60歳以上が30% の日本と比べると明らか。
  • 景気が良い感じをうける。大きなショッピングセンターが開発されている。
  • ドイツのビジネスプロセスアウトソーシングを受けているのが多いとのこと。人件費はドイツの半分。日本で言うところの大連みたいな感じなのかな。
  • ちょっと大きめ(7万人程度)の街にはかならず TESCO(総合スーパー) と OBI(DIYショップ) がある(日本で言うところのショッピングセンター)OBI はポーランド国内43店舗。TESCO は 79店舗。7万人程度のLeszno 市で2つの大きなショッピングセンターがあるので、3万人前後で商圏を設定しているのか?ショッピングセンターには若者カップル、若い親子連れが多く、景気が良い感じがします。
    TESCO イギリス系流通業 日本で言うところのイオンモール
  • SNS が盛ん。facebook は大人気とのこと。多くのポーランド企業のホームページに facebook ページがあります。人口比で26% 1000万人ユーザーとのことですので、そりゃみんな使いますね。(日本は13% で1600万人)
  • 97% がポーランド人とのことでほぼ単一民族国家。単一民族国家になった理由は2度の世界大戦の結果のようです。街を歩いていても外人っぽいのは僕らくらい。東洋系はほとんどいない。
  • 若者はほとんど英語ができるので、英語だけで生活はほとんど困らない(困るのはスーパーの買い物くらい)。英語が出来ること = 就職 = 生活が豊かになる に直結しているので英語勉強の必要性が高いんでしょうね。学校教育も英語教育が盛んとのこと。このように生活に密着すると否応なしに勉強しますよね。(日本人にも必要なモチベーションです)
  • 田舎町のせいとは思いますが治安は悪い感じがしない。景気が良いんでしょう。
  • ポーランドでは寿司がとてもポピュラーな食事だそうです。レシュノの町中にも寿司barがあり、板前さんはワルシャワで修行したとのこと、日本に寿司を食べに行きたいと。JIRO に行きたいと言うので驚きました。やはりミシュラン三つ星なので、数寄屋橋次郎は海外でも有名なお寿司屋さんのようです。(でもとても高いから僕も行ったこと無い(行けない))。ショッピングセンターにも寿司食材が売っており、自炊の我々も困りません。逆にドイツだと結構田舎でも必ずある中華料理が見当たりません。(フランスではベトナム料理屋が割と田舎でもあります。さすが旧宗主国ですね)97% 単一民族のためでしょうか、他国の料理店はあまりみかけません。
    町中の寿司屋 けっこういけてます
  • 刺身盛り合わせ。ちょっと盛りすぎ。魚は普通に食べれます。ビールはキリン。おしぼりまで出てきます。日本酒も有り(月桂冠USAが輸出をやっているようです)
    あら汁。これはちょっとはずれでした。。中華スープですね。味噌汁のほうがよかったかも。
    このあたりはとても綺麗な一般道。やっぱり政治力?
  • 道路はまだまだ、2012年のサッカーヨーロッパ選手権開催にあわせて高速道路の建設が進んだそうですが、まだ高速道路が少ないです。(主要路線はできてきていますが、JETRO のページに出ている建設計画と比べると遅れていますね)国道レベルでもけっこうガタガタ道もあります。先日の日経新聞でも BRICS ともてはやされたブラジル、インド、ロシアへの海外からの投資が以前より進んでいなくなり、理由は社会インフラが整っていないため、投資しても効果が出ないとの記事がありました。社会インフラ投資は時間とお金がかかります。(上空から見ていても建設中の高速道路多数)。アウトランディングのリトリブは時間がかかりそうです。
    真新しい高速道路。真新しすぎて150km くらいガソリンスタンドが全くなし。広告看板もほとんど無し。料金所の建設がまだ終わってないようで、建設中の料金所を通過しましたがその区間は無料のようです。日本だったらありえないですね。
  • レシュノの町中で4車線化工事中。2車線つぶして工事しています。
  • 停電もたまにある(落雷のときなど)。信号が消えていたりすることもある。石炭火力が主力で原子力はまだ無いそうです。(やはりチェルノブイリのウクライナが隣なので心情的なものもあるのかな。。)、
    石炭火力発電所。フライト中もよい地形目標になります。石炭は日本と違って露天掘りで低コストで採掘できるとのことで大きな採掘場もありました。
  • 車はドイツ車(VW)、フランス車、チェコ(skoda)など。日本車はたまに見かけるが、それより多いのはKIA(韓国)。もうちょっと日本車もがんばって欲しいものです。
  • 女性がびっくりするくらい美人
  • 日本からもっと投資があっても良さそうなのですが、やっぱり遠いってところなんでしょうか。最近ようやく安倍首相が訪問して原子力外交をしてます。日本企業で見えたのはトヨタ、ホンダ、ダイキン、いすゞ、味の素でした。
  • JETRO のアンケートを見つけました。インフラ、物価、人材、治安などは大体同じ印象ですね。役所はやはり旧東側の影響が残っていて、いわゆるお役所的対応だとポーランド人も言っていました。実際、ライセンスの書き換えはなかなか進まず、現地の方のごり押しでテンポラリーライセンスを発行してもらいました。
日本の将来に参考になりそうな点でまとめるとこんなところでしょうか。
  • 若者の数、率(労働者人口、購買人口)
  • 英語(ビジネス、マーケットの拡大)
  • 外のものをどんどん取り入れる雰囲気(農耕民族村社会との違い)

2013/08/10

ドイツ~ポーランドのグライダー陸送(2013/04 プレワールド編)

2013/04 のプレワールドのお話です。
今回お借りした機体はベルギーの方からお借りしたのですが、陸送のための時間を短縮するために、ドイツのポッペンハウゼンにあるアレキサンダーシュライハー社での受け渡しとなりました。
アレキサンダーシュライハー社工場全景 通りの名前は「アレキサンダーシュライハー シュトラッセ(アレキサンダーシュライハー通り」


アレキサンダーシュライハー社といえば、操縦練習でお世話になった複座練習機ASK-13・ASK-21や単座練習機ASK-23は同社製で、その社屋・工場を見ると感慨深いものがあります。
ポッペンハウゼン滑空場 工場のすぐ隣です。完成したグライダーのテストフライトが行われる滑空場です

引き渡しと行ってもシュライハー社の駐車場に前日にベルギーから 300km を運ばれてきたトレーラーが置かれていて、鍵をシュライハーの方から受け取っての引き渡しです。エルロンのギャップシールの修理が必要だったのですが、朝の内にシュライハー社の方が済ませてくれたようで、修理は完了していました。
シュライハー社の駐車場に置かれたトレーラー

さてグライダーの陸送ですが、グライダー専用のトレイラーに機体を収納し運びます。
胴体から両方の翼を抜き出し、胴体と川の字に並べた状態です。

借用物に漏れ抜けが無いか、故障が無いか入念にチェックします。

このトレーラーを車両後部にあるヒッチに連結し、ブレーキランプやウインカーも接続します。

今回お借りした車は予約次点ではVolkswagen Passat Variant (ステーションワゴン)だったのですが、何故かメルセデスの大きなバン(Vクラス)に、日本からレンタルできる大手のレンタカー会社では Europcar のみがヒッチ付きレンタカーを用意していて、1998年の初めてのドイツでの大会以来ヒッチ付きレンタカーが必要なときはここで借りています。窓口のおねーさん曰く「ヒッチ付きはこれしか在庫が無いのよ」と。予約システムはいったいどうなっているんだか。。。料金はPassat の料金なのでこちらとしてはよいのですが、車が大きすぎるのも考え物です。
 高速走行は安定していて良いのですが、町中の取り回しは大きすぎて一苦労。細かい装備品も日本のバンの方がよっぽど良く出来ています(自動スライドドアとか)、まだまだ日本車はヨーロッパでのビジネスチャンスがあると思います。

ヒッチメンバーとはこんな感じです。車の後ろからボールが出ていて、トレーラーを連結できるようになっており、トレーラーの電極にブレーキ、ウインカー等の信号を分岐することができます。特殊車両なので、通常のレンタカー会社では取り扱いがありません。

実はここでピンチ発生。

トレーラー側でブレーキランプをつけるために牽引車側のブレーキランプ、ウインカーなどの電極をトレーラーに接続するのですが、このコネクタ形状が7pin と 13pin で合いません!(オーナーには変換コネクタの有無を確認していたのに!)電極をつけずに公道を走行するともれなく警察が捕まえてくれます。頭を抱えてシュライハー社に相談すると、変換コネクタを5 euro で出してくれました。「日本で買うと50 euro 以上するよ!」と冗談を飛ばして解決!ようやく12:00 過ぎに出発となりました。(昔は7pinが普通だったのですが、最近は13pin が増えてます。)

ポッペンハウゼンからポーランドのレシュノまで約650kmを約10時間かけての陸送となりました。
ポッペンハウゼン周辺は山道でスピードも出ません。

有名なアウトバーンに入るとさすがに広く高低差もあまりなく走りやすいのですが、こちらはトレーラーをひっぱている為100-120km/hで走ってますが、追い越していく車両は少なくとも200km/h以上のようです。追い越す車はアウディ、ポルシェ、BMW が多いです。
第2東名みたい、というか、第二東名がアウトバーンみたいです

我々も時々遅いトラックを追い越しますが、油断すると追い越しが終わる前に後方でほとんど見えなかった後続車両が追いついてくるということもあります。
ドイツの広い畑

1.5hくらい走行したらサービスエリアで休憩を取り、ドライバーを交代しながらのドライブです。サービスエリアはどこにいっても同じベンダーしか入っていないので、飽きます。日本のように場所毎にベンダーを変えて、変化を持たせた方が良いのにと思います。

途中でトレーラーを引いたままサービスエリアのガソリンスタンドで給油。ディーゼルです。リッター11km くらいは走ります。80リッターくらいは入りそうなタンクです。ガス代は日本と比べても安くありません。ガス代で高速道路の建設維持をしているからと聞いたことがあります。

ドライバーも食事補給。味は普通です。


トイレはちなみに有料(1.5 euro くらいだったかな?)です。有料トイレの支払チケットがそのままサービスエリアで使える金券になっています。
サービスエリアには wifi もあるのですが、携帯電話のSMSが必要らしく、ログインできず。

アウトバーンに入ってしまうとひたすらインターチェンジの番号を数えるくらいしかやることがありません。アウトバーンはご存じの通り無料です。インターチェンジは7-10km おきくらいに設置されており、番号が振られていますので、過ぎていく出口を数えながら通過していきます。

ドイツ国内の後半は旧東ドイツ圏で、旧東ドイツ圏に入ると急に風力発電が増え始めます。補助金の関係でしょうか。2008年の大会も旧東ドイツ圏だったので、風力発電が多くありましたが、そのときに比べてもさらに増えています。
一面の風車

2008年に無かったもので増えたのがメガソーラー。ドイツのFIT(全量固定買い取り制度)価格は新規契約の買い取り価格はすでに日本の 1/2 以下に下がっていますが、以前の高額な契約のまま再生エネルギーを買い取りせざるを得ない状態で、家庭用電気料金がすでに倍近く上がってしまい、システムとしては破綻気味と聞きます。ドイツは建物が綺麗で景観がとてもよいのですが、建物の屋根に設置したソーラーパネルも多く、せっかくの綺麗な町並みの景観をつぶしてしまう残念な建物になっています。


インターチェンジの周辺には巨大な物流倉庫が増えました。amazon.de の巨大な倉庫も帰り道に見かけました。

平日だったせいか、アウトバーンはトラックばかりです。2008年に来たときもポーランドナンバーのトレーラーが無料のアウトバーンを多数走るので、道路の修繕が追いつかず、トラックに限り有料制度を導入したという記事を読んだ覚えがあるのですが、そのときよりも増えている感じです。3車線の一車線目はすべてトラック、というくらいトラックが多いです。物流が多いと言うことは景気が良いと言うことで、ヨーロッパ危機でもドイツ一人勝ち、というところはこのあたりなのでしょうか。ちなみに ETC のようなものはなく、年間パスポートみたいな形になっているようです。

工事中のアウトバーンも多し。山道だったりして渋滞しがちなところは積極的にバイパスを作っていますし、新規路線も増えています。あれだけ道路があって、さらに作っているところが驚きです。2008年に工事中だった路線もまだ工事をしていたり、工事は時間がかかりますね。


19:30 ごろようやく国境を越えてポーランドへ。国境と言っても渡良瀬川くらいの小さな川を渡るだけ。シェンゲン条約により、国境は県境くらいの標識があるだけで、検問所はありません。
ポーランドの夕暮れ

このあとポーランドの高速道路のサービスエリアで夕食を取り、20:30 頃に高速道路を降りて、その後はポーランドの下道をひたすらドライブ。残念ながらポーランド国内はあまり高速道路が多くありません。(後から分かったのですが、サービスエリアのような施設もまだあまりたくさんは無いようです。)暗くなってしまい、地図も見えないので、カーナビ(Garmin) の言うとおりに走って行き、ようやく22:30 に滑空場へ到着しました。結局出発後10h のドライブでした。。(最近は海外ドライブにポータブルのGarminカーナビ が欠かせません。これさえあれば何処にでも行けます。中古で3000円くらい、地図ソフトも3000円くらいですし。)

ポーランド国内を2hくらい走ったのですが、途中で車のディーラーの多さが目につきます。しかもメルセデス、BMW もありました。思っていたほどは道は悪くなく、景気が良くなっている感じがしました。