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2013/07/22

ヨーロッパ選手権 大会12日目

今日のタスクです。昨日と同じAAT(アサインド・エリア・タスク)です。日本の大会のように決められた複数の旋回点を必ず周回してくるタスクはRT(レーシング・タスク)と呼ばれます。
 AATにも旋回点が設定されますが、それぞれの旋回点の周囲に巨大な円形エリアが設定されます。その円形エリア内にちょっとでも入れば旋回点クリアと見なされます。なのでより簡単なルールに見えますが実は違います。
 AATには時間が設定され、3時間なら3時間の間にどれだけ沢山の距離を稼げたかが大切になります。結局は平均速度の勝負になるので、分母の時間が同じなら分子となる距離がいかに多いか、が勝敗を分けます。
 全ての旋回点に設定される円形エリアを、外縁にタッチするだけで次に向かうのか、それとも円の奥深くまで突っ込むかどうか。それらがパイロットの判断に任されます。
 どの方角でどれだけ距離を稼ぐのか? 刻々と変化する天気を、さながら人工衛星から俯瞰するように予測するスキルが必要となるのです。
 ピンポイントの旋回点をクリアするRTでは、上昇気流をつかみ、その中で素早く上昇できるスキルが大切になりますが、AATではより頭脳戦の要素が多くなるワケです。
 まるは、昨日このAATでいい結果を残しました。今日も期待したいと思います。


 滑空場からの距離、上昇気流が期待できるポイントなどを書き込んだ自作のフライトマップ。その後、紙の上にラミネートコートを施し、日々異なるタスクを何度でも書き直せるようにしてある。ブリーフィング後、そのマップにタスクを書き込むまる。さあ、今日も締まっていこう!






 青い。抜けるように青い。これが、今日まるが勝負をかけて飛ぶ空の色。

まるが出発前にお昼ご飯を食べながら見上げている空。昨日より条件がいい。というか上昇気流が期待できる時間帯が夕方まで続く予報がでている。そうすると、 先ほど述べたAATで、いつスタートを切るかが重要になる。スタートゲートオープン後早々にスタートするのか、午後の強いサーマルができるまでスタート前 で粘るのか。昨日スタンダードクラスで優勝したポーランドチームは遅めのスタートだったので、今日はより多くのチームがスタートを遅らせることを考えてい るかも知れない。さあ、まるはどう出るのか?
 ここまでシリアスな状況説明を連投した後に恐縮ですが…。
実は彼女達、GPSロガーを届けにきたのです。日によってランダムに抽出される機体に積まれるのですが、ロガーを積むとまるの機体の動きがリアルタイムに分かるようになるのです! ニッポンのみなさん、もう仕事はおわりましたか?以下のリンクをクリックしてください。
http://glider.tracking.lt/
その後、スタンダードクラス(STD)を選んでください。
コンテストナンバー:ECC
TAKESHI MARUYAMA の文字が見えたら、クリックしてください。どうですか? 夜寝られなくなりますよ!!
ありがとう、ログガールズ達!!
*トラッキングは当日限り有効のため、現在は見ることができません。
 上空をチェックする赤石とまる。実はもう、まるは上空にいます。
みなさんも、前出のトラッキングシステムをチェックしてみてください。赤石曰く「ちょっとシステムが動いていないかも…」という気になる情報もありますが…。
*この日はシステム不調により作動していませんでした。
出発の風景。曳航ロープを繋げているところです。



 翼内の水バラストを放出しながらまるが帰ってきました!
 より重たくすれば高速性能がよくなりますが、その分失速速度も上がり、上昇気流の中より早くリフトさせるのが難しくなります。また、着陸時に速度を落とせず機体へかかる負担のリスクが増えたりします。
 じゃあどのくらい積めばいいのか? それはその日の気象条件やパイロットの好み、クセ、熟練度などから変わってくるので一概には言えません。でも多くの場合はファイナルグライドでかっ飛んで きたあと、着陸直前に放出しています。撮影していると、その水が上から飛んで来ることもありました。
 さあ、ソツなく帰ってきたまるですが、今日の順位はどれくらいでしょう?


Day12  Standard Class   Day 22位相当 Total 23位相当
http://www.egc2013.eu/results/

(河村)




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